2010年02月08日

私の愛聴盤(1)

私が好きでよく聴くCDなどのことを、折に触れて書きたいと思う。
第一回目は…やはりベートーヴェンに敬意を表して。

§ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」
 フェレンツ・フリッチャイ指揮ベルリン・フィル('58年録音)

かなり以前であるが、この指揮者のリハーサル(スメタナ「モルダウ」)の映像を観たことがある。
言葉で、顔つきで、両腕…否、全身で、作品への熱い思いを楽員に伝えていく。
すると音楽がにわかにその表情を変え、生命を吹き込まれてゆくのが手に取るように感じられる。
素晴らしいリハーサル風景だった。

この「エロイカ」も、とても情感豊かな演奏である。
「人間くさい」と言ってもよい。
歌い、叫び、むせび泣く。
しかし、それらが決して「ベートーヴェン=ウィーン古典派」のフォルムを壊していない。
「知」と「情」のバランスが、実に高い次元で保たれているのだ。
また、オーケストラがフルトヴェングラー時代の響きを未だ残している気がする。

私の中学生の頃からの愛聴盤である。
posted by 小澤和也 at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 愛聴盤