2010年05月04日

美しい五月

今日も快晴。
ちょっとお出かけ。

ランチにパスタをいただく。
メニューに「ドリンク、健康サラダ付き」とあるのを読み間違えて、
「ん?健康ドリンク付き、って…何だ?(青汁か?)」と、一瞬思ってしまった。
出てきたのは、ベビーリーフの美味しいサラダ。
締めはエスプレッソで。

何となくボーッとしたくなり、公園へ。
まさに「美しい五月」。
ハナミズキが目に止まる。
白とピンクの競演。
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しばらく園内をゆっくりと巡る。
風が心地よく、緑が目にやさしい。
そこに、ひときわ鮮やかに赤いものが…モミジだった。
赤と緑と光のコラボ。
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ひと色だけだとつい見過ごしてしまうけれど、
こうしてコントラストを生み出すことによって、
それだけ「語りかける力」が強くなる。
「自然の色」って、こんなにも美しいものなのだな。


GWも終盤。
皆さんはいかがお過ごしですか?
posted by 小澤和也 at 21:57| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2010年05月03日

ブノワ(13):レクイエム[1]

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以前に取り上げた Hoogmis(荘厳ミサ)とともに僕が愛してやまない曲、それが「レクイエム」である。
今回も敢えて「文章」にしてみたい。
この作品、日本での演奏の記録はない。
また市販されている音源も、これまでのところ確認できなかった。
(ご当地にはあるのかもしれないが)


§ Requiem【宗教曲四部作第4曲】
・作曲/初演 1862-63年、パリ/1863年9月、ブリュッセル
・演奏時間  約40分
・編成    フルート2、オーボエ2、クラリネット2、バスーン2
       ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、テューバ1
       ティンパニ、ハープ1、弦五部、オルガン
       二重合唱(大、小)、少年合唱


[レクイエムとキリエ]

Moderato poco larghetto ト短調 4/2拍子

複合三部形式に近い構成と言えよう。
曲頭、ホルンによるモットーが虚空より響いてくる。
「レ---ド--レ|レ-------」
たった2つの音からなるシンプルなものだが、この先もたびたび現れる支配的なモティーフである。
これを受けて、無伴奏の男声合唱が「永遠の安息を〜」とppで歌う。
テノールの旋律にもモットー音型が用いられている。
次いで、やはり男声による「そして絶えざる光が〜」の部分に入る。
変ホ長調で始められるが、すぐに変ト長調→重変ロ(実質はイ)長調→…と転調を重ねつつ高まってゆく。
冒頭部がユニゾン、あるいは空虚5度によるものだっただけに、この部分の色彩感とその変化には自然と心を動かされる。
ト長調の和音がffで響き、それがおさまると、再びホルンのモットーとともにブリッヂ部に入り、そのまま「キリエ」へと進む。

  ※"Te decet hymnus〜"(主への称賛をふさわしく〜)
    の部分は作曲されていない。

Andantino 変ロ長調 3/2拍子

大小の混声四部合唱により「主よ、憐れみたまえ」の主題が明るく、柔らかく応唱される。
主題のモティーフ展開が続いたのち変ホ長調に転ずると、大合唱のバスが「キリストよ憐れみたまえ」と低く呟く。
この時の低弦の音型もモットーから派生したものだ。
次いで小合唱にカノン的に歌われるメロディは、聴く者をどことなく不安な気持ちにさせる。
すぐに大合唱が加わっていったん変ニ長調に落ち着くが、再びバスの「呟き」以降が繰り返される。
やがて「主よ〜」の部分が再現し、そのまま中間部を終える。

Tempo primo に戻り、主部の回帰となる。
ただしここでは前半と異なり、モットー→男声合唱ののち、ほどなく大小の混声四部によるユニゾン&空虚5度の掛け合いとなる。
このままト調に終結するかと見せ…
ニ長調の和音に解決、そして再度空虚5度となる。
すべての音が消えると、最後にまたもホルンのモットーが長く奏され、この章を閉じる。

我々がよく知るモーツァルト、ヴェルディ、フォーレなどの「キリエ」とは明らかに違うエンディングの印象(完結感が弱い)だが、そのぶんこの「モットー」の存在感が際立っているように思える。
なお、 Hoogmisと異なり、テンポや表情の指示にはオランダ語でなくイタリア語が用いられている。


(つづく)
posted by 小澤和也 at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽雑記帳

2010年05月01日

私の愛聴盤(7)

§シューベルト/4つの即興曲 D.899
 ラドゥ・ルプー(pf)('82年録音)

昔、就職してまだ間もない頃、オーディオに凝っていた時期があった。
当時、何かの本で「優秀録音」として紹介されていたのがこのCDである。
その頃の僕は…シューベルトの歌曲や室内楽には親しんでいたものの、ピアノ曲には正直なところほとんど馴染みがなかったのだが…

ハ短調の第一曲で、いきなりハートを掴まれた気がした。
ルプーの絶妙のタッチが心を打つ。
弱音のなんという美しさ!
ある箇所はさりげなく通り過ぎ、かと思うと次のフレーズは表情豊かに歌い抜かれる。
しかもそのエスプレッシーヴォが湿っぽくないのだ。
  
  (ウィルヘルム・ケンプのシューベルトも好んで聴くが、
   彼の歌心はもう少し乾いている…逆にウェットなのが
   内田光子であろうか)

曲が始まって4分近く進んだ所からの、変イ長調の慰めるようなメロディ。
それが二度目に歌われる時に、応答するように現れるソプラノの短いパッセージがまた絶美である。
さりげないがゆえになおさら、淋しさや悲しさをより色濃く醸し出しているように思えるのだ。

第二曲以降も、晩年のシューベルトの中をよぎったであろう様々な心象を感じさせてくれる。
   喜びと憧れ。
   祈り。
   …そして諦念。
特に第三曲の澄み切った境地にはいつも心惹かれる。

僕の「癒し系」愛聴盤である。
posted by 小澤和也 at 21:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 愛聴盤