2010年05月26日

私の愛聴盤(9)

§ブラームス/交響曲第2番
 カール・ベーム指揮ベルリンフィル('56年録音)


二週続けての「愛聴盤」である。
(昨日〜今日とスコアを読んでいて、ふと書きたくなったのだ)
ブラ2…
言わずと知れた名曲であり、ライヴでもレコードでも様々な演奏を聴いてきたように思う。
10代の頃にLPで持っていたのは、たしかケルテス盤とバルビローリ盤の2枚だ。
理由は簡単。
「廉価盤」で「オケがウィーンフィル」だったから…
(ケルテス盤は今も聴く)

晩年のベームは日本ではとても人気があった。
最後の来日公演 ('80年)でのベートーヴェンの演奏会はFMで生中継され、僕は居間のステレオの前でじっと座って聴いていた。
「第7」が終わった直後の聴衆の絶叫にも似た歓声、終わらない拍手喝采…
「偉い指揮者なんだなぁ」と、子供心に感嘆したものである。
〜今にして思えば、良くも悪くも「巨匠的」なベートーヴェンであった。


さて、このブラームスはベームの壮年期(といっても60歳代だが)の記録である。
隅々まで目を光らせ、表情に一切の緩みは無く、オケのスタンドプレーを許さない(!)かのような、意志の力、統率力のみなぎる演奏だ。
かと言って、小賢しいテンポ操作や恣意的なニュアンス付けがあるワケでは決してなく、引き締まってはいるが実に自然な流れなのである。
(余談だが、終楽章のコーダで突然我を忘れて突っ走ってしまう演奏が僕は大の苦手だ)
加えて、当時のベルリンフィル(フルトヴェングラーが世を去ってまだ2年!)のサウンドが実に素晴らしい。
「カラヤン色」に染められてしまう前の、「渋い音色と高い機動性」を兼ね備えたこのオーケストラで聴くブラームス、僕のお気に入りである。
posted by 小澤和也 at 20:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 愛聴盤