2010年08月31日

ブノワ(15):レクイエム[1改]

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以前に取り上げた Hoogmis(荘厳ミサ)とともに僕が愛してやまない曲、それが「レクイエム」である。
今回も敢えて「文章」にしてみたい。
この作品、日本での演奏の記録はない。
また市販されている音源も、これまでのところ確認できなかった。
(ご当地にはあるのかもしれないが)

《追記》
今月、ベルギーで1982年頃に制作されたLPレコードをようやく発見、入手した。
 指揮:ヘルマン・ルールストレーテ
 演奏:BRT合唱団、コルトリク混声合唱団&室内管弦楽団
 録音:1975.11.


§ Requiem【宗教曲四部作第4曲】
・作曲/初演 1862-63年、パリ/1863年9月、ブリュッセル
・演奏時間  40〜50分
・編成    フルート2、オーボエ2、クラリネット2、バスーン2
       ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、テューバ1
       ティンパニ、ハープ1、弦五部、オルガン
       二重合唱(大、小)、少年合唱


[レクイエムとキリエ]

Moderato poco largetto ト短調 4/2拍子

複合三部形式に近い構成。
曲頭、ホルンによるモットーが虚空より響いてくる。
「レ---ド--レ|レ-------」
たった2つの音からなるシンプルなものだが、この先もたびたび現れる支配的なモティーフである。
これを受けて、無伴奏の男声合唱が「永遠の安息を〜」とppで歌う。
テノールの旋律にもモットー音型が用いられている。
次いで、やはり男声による「そして絶えざる光が〜」の部分に入る。
変ホ長調で始められるが、すぐに変ト長調→重変ロ(実質はイ)長調→…と転調を重ねつつ高まってゆく。
冒頭部がユニゾン、あるいは空虚5度によるものだっただけに、この部分の色彩感とその変化には自然と心を動かされる。
ト長調の和音がffで響き、それがおさまると、再びホルンのモットーとともにブリッヂ部に入り、そのまま「キリエ」へと進む。

  ※"Te decet hymnus〜"(主への称賛をふさわしく〜)
    の部分は作曲されていない。

Andantino 変ロ長調 3/2拍子

大小の混声四部合唱により「主よ、憐れみたまえ」の主題が明るく、柔らかく応唱される。
主題のモティーフ展開が続いたのち変ホ長調に転ずると、大合唱のバスが「キリストよ憐れみたまえ」と低く呟く。
この時の低弦の音型もモットーから派生したものだ。
次いで小合唱にカノン的に歌われるメロディは、聴く者をどことなく不安な気持ちにさせる。
すぐに大合唱が加わっていったん変ニ長調に落ち着くが、再びバスの「呟き」以降が繰り返される。
やがて「主よ〜」の部分が再現し、そのまま中間部を終える。

Tempo primo に戻り、主部の回帰となる。
ただしここでは前半と異なり、モットー→男声合唱ののち、ほどなく大小の混声四部によるユニゾン&空虚5度の掛け合いとなる。
このままト調に終結するかと見せ…
ニ長調の和音に解決、そして再度空虚5度となる。
すべての音が消えると、最後にまたもホルンのモットーが長く奏され、この章を閉じる。

我々がよく知るモーツァルト、ヴェルディ、フォーレなどの「キリエ」とは明らかに違うエンディングの印象(完結感が弱い)だが、そのぶんこの「モットー」の存在感が際立っているように思える。
なお、 Hoogmisと異なり、テンポや表情の指示にはオランダ語でなくイタリア語が用いられている。


(つづく)
※2010/05/03の記事に手を加えて再掲
posted by 小澤和也 at 22:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽雑記帳

2010年08月29日

演奏会のごあんない

近く開催される演奏会のごあんないです。


§第32回 江戸川区合唱祭
 日時…2010年10月3日(日) 午後開演
 会場…タワーホール船堀大ホール 入場無料

♪「合唱団あしべ」をはじめ、区合唱連盟所属の多くの合唱団が日頃の練習の成果を披露します。
 あしべは、瀧廉太郎/組歌「四季」を演奏します。


§カリーノ・スケルツォ交響楽団 第1回演奏会(仮題)
 日時…2011年1月10日(月祝) 午後開演
 会場…川崎市教育文化会館
 曲目…ブラームス/交響曲第2番、リスト/ピアノ協奏曲第1番 他
 出演…山崎麻衣(ピアノ)、小澤和也(指揮)

♪音楽をこよなく愛する若者達による新しいオーケストラです。


§三菱電機ソシオテック・ウィンドオーケストラ 第18回定期演奏会
 日時…2011年1月23日(日) 午後開演
 会場…鎌倉芸術館 入場無料
 曲目…未定
 出演…小澤和也、五十嵐史生(指揮)


皆さま、ぜひお運びください。
posted by 小澤和也 at 18:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 演奏会情報

2010年08月28日

Twitter風に

近所の焼肉屋で夕飯。
まずは生ビールにタン塩、ロース、カルビ…
王道的ラインナップ。

野菜焼盛り合わせにゴーヤが。
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「夏なので加えました!」なぜか店員さん力説。
でも、所詮ゴーヤはゴーヤであった…苦い。

「特選和牛 上ロース」に行ってみる。
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おぉ〜
見た目からして違うではないか!
そして肉の柔らかさ、脂の味も旨い…やはり上には上があるものだ(笑)

付け合わせはネギ、かと思ったら「お餅」。
これを煮込んだのがトッポギと言うらしいが、よく分からない。
うーん…日本のお餅のほうが全然美味しいな。

大大大満足。
リピート確実。
posted by 小澤和也 at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2010年08月27日

とある一日に思う

8月26日…44度めの誕生日。
今さら騒ぎ立てる齢でもないけれど。

静かに一日を過ごす。
スコアのページをめくりながら、あるいは頭の中に音をイメージしながら、
何となく心に浮かんだこと…

これからも「音楽に生きる」。
そして、これまで以上に、
より善い仕事をするべし。
より善い音楽家となるべし。

この道に進んでもうすぐ10年。
…『ようやく』10年である!
これからがいよいよ正念場。
作品と、そして作曲家と真摯に向き合い、
「己の信ずる音楽」をアウトプットせよ。

〜新たなる飛躍を期して〜
posted by 小澤和也 at 00:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2010年08月24日

続・ベルギー人って…!

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21日の記念演奏会終了後、何人かの方々からメールをいただく。
素敵なナレーションを聞かせてくださった司会の田添菜穂子さん、高校の後輩で打楽器奏者(第2&3部出演)の天明さおりさん…
田添さんは、初対面だったにもかかわらずそれを全く感じさせない、フレンドリーな魅力の持ち主だ。
「きもの」がご趣味でいらっしゃるらしく、彼女のBlogには「和服美人」のご自身のお姿も…
天明さんに会うのも実に久しぶりだった…優に10年は超えているかも。
今度はぜひ共演したいものだ。
僕の楽屋に突如現れたカメラスタッフSさんも、画像を送ってくださった。
どうもありがとう!
一緒に写っているのは演奏会に駆け付けてくれた、高校の教え子SとN(そしてJr.)。
みんな大人になったねぇ…


さて、例のeBayオークションのその後。
先方から連絡が来た!
 「明日、ご希望の楽譜を送ります。切手を送ってくださるのは
  それまで待ってください…」
おぉ…やっぱりイイ人ではないか!
 「私がこの郵便物に貼ったベルギーの記念切手も、一緒に送り
  返してもらえますか?」
うーむ、これは筋金入りの切手マニアのようである…
だから「待っててください」なのだな(納得)。 


一冊の古い楽譜を巡って、見ず知らずの外国人とこんなやり取りができるとは…
楽譜ももちろん待ち遠しいけれど、この成り行きもなんだか楽しみだ。
posted by 小澤和也 at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記