2010年10月31日

ブノワ(20):レクイエム[5]

[サンクトゥス]

Andante quasi andantino 変ホ長調 4/2拍子

冒頭、無伴奏の女声四部合唱(※)がゆったりと美しく「聖なるかな」と歌う。
ハープの分散和音がこれに寄り添うように響き、続いてオルガンが即興風な和声的パッセージを静かに奏でる。
(Praeludium, Lento e grave)
このパターンが計3回、調性を変えて繰り返された(変ホ長調→ト短調→変ロ長調)後、新しい音型で合唱が「万軍の主なる神」と力強く歌う。
ハープがそれに鋭く応え、さらにオルガンも足鍵盤を加えたffで壮麗な和声を響かせ、Dの和音上に留まる。

すると、小合唱と弦楽による「天地はあなたの栄光に満ち」の堂々としたメロディが堰を切ったように流れ出す。
すぐに大合唱がハープ、オルガンを伴って同じ歌詞を
「ド-シ-ド-ラ-ラ-ソ…」(表記は移動ド)
の特徴的な音型に乗せて唱和する。
(この音型は次の[ベネディクトゥス]においても現れる)

最後に、全合唱と管弦楽が一体となって
「天のいと高きところにホザンナ」
と転調を重ねつつ歌い、変ロ長調(属調)でこの章を結ぶ。

この[サンクトゥス]は2分ほどの短い楽曲であるが、次の[ベネディクトゥス]と密接な関連を持っている。

※スコアには"Knapen"=少年(複数形)と記されており、実際この四声体を少年合唱で歌った場合の効果は絶大だと思う。
(私が持っている音源でも少年合唱が用いられている)

(つづく)
posted by 小澤和也 at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽雑記帳