2012年06月19日

スコアから見えてくる「顔」


おととい〜昨日にかけて、いろいろな作曲家たちの作品をオーケストラとの稽古で取り上げた。

ボロディン、メンデルスゾーン、シベリウス、そしてベートーヴェン。

国や時代が異なるのだから当然なのだけれど、スコア(総譜)から見えてくる景色のようなものが実に様々である。
人間ひとりひとりが、それぞれ皆違った顔つきをしているように…

単純明快にして、各楽器の響きが鮮やかに浮き立つよう書かれたボロディンのスコアリング。
まろやかなサウンドで纏めつつ、細かい音の動きはピアノ曲の伴奏音型をそのまま移し替えたようなメンデルスゾーン。

シベリウスの管弦楽法も独特だ。
ひとことで言えば「シブい」。
特に中期以降の作品では、短い段落が複雑に重ねられ…
またその合わさり方がグラデーションのように、「敢えて」タイミングをずらすかの如く展開される。

ベートーヴェン。
微妙な楽器の出し入れ、それらの音域による特性までを活かした、剛毅にして繊細なオーケストレイション。
当時の限られた楽器編成、和声感覚の中でかくも豊かなサウンドが実現されている!

作曲家それぞれに、こういった「顔」があるのだと思う。
裏を返せば、
「顔」の見える作曲家こそ「大作曲家」である…
と言えるのではないかしら。
posted by 小澤和也 at 00:08| Comment(0) | 日記