2013年03月06日

修了試演会

 
 
二期会オペラ研修所/マスタークラス修了試演会を聴く。
(17時〜の部、@HAKUJUホール)
 
16組のアンサンブルによるハイライト公演。
うち5曲は重複していたので、11作品を次々と味わったことになる。
いわゆるイタリアものが4つ、ドイツもの4つ、そしてフランスもの3つとバラエティに富んでおり、大いに楽しめた。
 
席が前から2列目、どの歌手の声も充分過ぎるほどに届いていた。
(これが客席後方となると多少変わってくるのだろうな…)などと想像しながら聴いていた。
 
顔、あるいは身体全体から発せられる表情、言葉の捌きや細かいテクニックなども重要だけれど、やはり最後は「声そのものがどれだけ飛ぶか」が決め手になるのではないかしら?
(とはいえ、興味の全てが発声に偏って、音程感覚が掴めていない一部の歌唱はどうにも辛かった)
 
以下は本筋から離れた感想になるが…
まず、賛助出演のソプラノ和泉万里子さん(マリー/ヴォツェック&元帥夫人/ばらの騎士)が素晴らしかった。
これはもう、経験に基づく余裕の度合いに由来するのだろう…
それゆえ、研修生の皆さんとの単純比較は意味がないが、抜群の存在感と安定感であったと思う。
 
それから…
幾つかの作品で影コーラスがあったのだが、それがあまり良くなかった。
実は…
前方に座ったために、舞台袖で振られているペンライトがよく見えたのであるが、その光の軌跡がマエストロのビートと全く同時で、その結果影コーラスが全部遅れて聴こえたのだ。
試演会全体で見れば重大なことではないのかもしれないけれど、どうせ入れるのならば…と思った次第。
 
出演者の皆さん、お疲れさまでした。
 
posted by 小澤和也 at 23:59| Comment(0) | 日記