2013年06月30日

美しい女声合唱の響き

 
津田ゼンガーフェストの演奏会を聴く。
(29日@津田ホール)
合唱団は総勢29名。
ピアノは小介川淳子さん。
 
清潔で均質な発声、そして各パート毎の自律性が強く感じられる…
実に理想的な在りよう。
前半のプログラムの中で印象に残ったのが、信長貴富「わたしという不思議」。特に同タイトルの第3曲が美しい作品だった。
瑞慶覧尚子「ぎんいろ じかん」もチャーミングな曲集。
なかでも「いっしょに」、木下牧子も同じテキストに作曲しているのだが、こちらの屈託のない明るさもとっても魅力的に感じた。
 
後半最初のホルスト「リグヴェーダ賛歌」は、繊細な音程感覚の求められる難曲。
演奏ははじめ硬さがあったようだが、後半へ進むにつれ安定感が出てきたか。
初めて聴く作品だった…貴重な体験。
ラストはジブリ曲集。
やや凝ったアレンジだが「さくらんぼの実る頃」などは充分楽しめた。
 
白のワンピースを基調に、ステージ毎にワンポイントのアレンジを加えた団員さんの衣装がとても素敵だった!
特にホルストでのオリエンタルな雰囲気満点のゴールド、そしてジブリでの爽やかな緑色…
(画像の無いのが残念)
 
マエストロ&ピアニストとの強い信頼感に裏打ちされたような真摯な演奏。
何かと制約の多い女声合唱だが、津田ゼンガーフェストの皆さんの歌はそれを感じさせない表情豊かなものだ。
得るものの実に多い演奏会であった。
 
ご盛会おめでとうございます。
ますますのご発展を!
 
posted by 小澤和也 at 23:55| Comment(0) | 日記

2013年06月28日

稽古後のサプライズ

 
Aida合唱プローべへ。
(@立川、27日)
いよいよ第2クールのスタートだ。
前週のマエストロ練を踏まえ、より細部にこだわって重要な箇所を詰めてゆく。
 
合唱指導の森口賢二さん、今週をもってひとまず "お疲れさま"。
ということで、稽古後に軽く飯でも食べますか、ということになっていたのだけれど…
 
お店に着いてみると、ゆうに10数人分の席が用意され、ピアニストさん、サポート合唱団員さんが続々と勢ぞろい!
なんと、僕の「前橋アイーダ盛会おめでとう」も兼ねた会であった!
(左端が森口さん)
 
『男の肉盛り合わせ』…この店の名物らしい。
 
そして…
デザートタイムで極めつけが。
 
 
立川の仲間たち、最高だ!(T_T)
 
 
 
posted by 小澤和也 at 00:35| Comment(2) | 日記

2013年06月27日

小澤和也プロフィール

東京生まれ。12歳よりテューバを始める。
東京農工大学を卒業後、1997年より東京音楽大学にて指揮を学ぶ。汐澤安彦、広上淳一の両氏に師事。在学中より『ラ・ボエーム』『魔笛』他のオペラ上演においてP.G.モランディ、船橋洋介両氏らの下で研鑽を積む。

2000年、神奈川新聞社主催「夢つむぐコンサート」出演、グラズノフ『四季』等を指揮する。'01年より、新国立劇場公演『ナブッコ』『トスカ』『イル・トロヴァトーレ』『ラ・ボエーム』他の副指揮、助演を務めている。'03年、オペラ『かぐや姫』(平井秀明作曲)世界初演に際しても音楽スタッフとしてその手腕が高く評価された。'05年には男声合唱組曲『風に寄せて』(中橋愛生作曲)を委嘱・初演、新しい響きの可能性の追究に取り組む。これまでに『ある母の物語』『メリーウィドウ』『アイーダ』などを指揮、いずれも好評を博した。

また、フランデレン(ベルギー)の作曲家ペーテル・ブノワ Peter Benoit の研究にも力を注いでいる。'08年「荘厳ミサ "Hoogmis"」日本初演に際してはピアノリダクションを担当、また合唱指導等にも携わり公演の成功に大きく貢献した。

現在、各地のオーケストラ、合唱団等の指揮、指導を行っている。'12年より立川市民オペラ合唱団指揮者に就任。東京農工大学グリークラブ、合唱団あしべ指揮者。
posted by 小澤和也 at 16:54| Comment(0) | プロフィール

2013年06月24日

前橋Aida、終演

 
〜前橋・市民オペラ合唱団
旗揚げ公演「アイーダ」〜、
満場のお客様の声援に支えられ、盛況のうちに終演。
 
小ホールゆえ、オーケストラピットはもちろんなし。
指揮者は客席最前列、ピアノは上手花道と制約の多い音楽的環境であった。
(右端がピアノ、右下に白く写るのが僕のスコア)
 
 
 
それにもかかわらず、キャストの皆さんは指揮とのコンタクトを終始切らすことなく、ダイナミックかつ緻密な歌唱を聴かせてくださった。
アイーダ(日隈典子さん)、ラダメス(山田精一さん)のお二人はもちろんのこと、アムネリス(巖淵真理さん)、そしてアモナズロ(馬場眞ニさん)が声・演技ともに圧倒的な存在感を示していらした。
 
そして合唱。
およそ一年間のトレーニングの成果を存分に発揮されていたと思う。
僕が通い始めた4月からと比べても、格段の進歩だ。
"Coro interno" はほんとうに苦労した。
姿こそ舞台にはないが、ストーリーの展開に欠かせない陰のコーラス(特に第4幕)。
この「アイーダ」では、最後の最後が合唱(とアムネリス)のppで終わるのだ。
 
全幕を見事に歌い切って…
カーテンコール。
いつまでも続くお客様の拍手。
合唱団の皆さん、ご成功おめでとうございます。
次回の公演へ向けて、これからもがんばってください!
 
ご来場くださいました皆様にも厚く御礼申し上げます。
 
 
posted by 小澤和也 at 21:47| Comment(2) | 日記

2013年06月20日

完売御礼

 
前橋・市民オペラ合唱団のAida。
火曜日の通し稽古を終え、あとはゲネプロと本公演のみ。
課題はまだ多いが、ひとつひとつクリアしていく。
 
おかげさまでチケット完売とのこと…ほんとうに嬉しい。
急遽立見席を数十枚出すことになるそうだ。
 
 
指揮台から見たこの日の合唱団メンバーの生き生きとした表情、忘れまい。
 
皆さまのご来場を心よりお待ち申し上げます。
 
 
2013年6月23日(日)
午後1時開演
前橋市民文化会館小ホール
posted by 小澤和也 at 09:03| Comment(0) | 日記

2013年06月16日

改めて、はじめまして

 
港北区民交響楽団とのプローべへ。
これまでトレーナとして何度もご一緒しているオーケストラだが、この8月の親子コンサートで初めて共演することに。
 
まず、芥川也寸志「交響管弦楽のための音楽」から。
皆さん周到な準備をされていて有難い。
第2楽章では、交錯するリズムの切れ味を、各楽器の音色を犠牲にすることなく出せたらと思う。
ff(フォルテシモ)が頻出するが、それに惑わされて楽想が粗くならないことが肝要か。
続いてエルガー「威風堂々第1番」。
響きの重心の低さを保ちつつも、Allegro fuocoの熱気を常に感じていたい。
 
休憩を挟んでベートーヴェン、モーツァルトの小品をいくつか。
あっという間の150分であった。
改めてポテンシャルの高いオーケストラだと感じる。
この先がとても楽しみだ。
posted by 小澤和也 at 01:11| Comment(0) | 日記

2013年06月13日

農工グリーの黒いチラシ

 
不思議な存在感…
今年のチラシは、なぜかとってもシブいデザイン。
(実物はさらに黒い)
宣伝媒体は目立ってナンボ、であろう。
さて、インパクトや如何に?!
 
農工グリーが成城ホールで歌うのは、今回がはじめて。
さらには、8月の開催(しかも平日!)というのも、僕の記憶ではこれまでなかったような気がする。
 
とまれ、歌うことに対する団員達の気合いの入れようは例年を上回っている。
やはり木下作品には、若いメンバーの心を震わせる力が存分にあるのだろう。
(そういえば、一人の作曲家で2ステージ組むというのも初めてかもしれない)
そんな彼らが、男声合唱の古典ともいえる「ウポポ」に意欲を見せてくれたのも
嬉しいことだ。
 
ぜひ多くの方々に演奏会にお運びいただけますよう、心より願っております。
 
 
東京農工大学グリークラブ
第33回演奏会
 
@成城ホール(小田急線成城学園前駅下車)
全席自由・入場無料
 
『光る刻』(木下牧子)
『アイヌのウポポ』(清水脩)
『中山晋平 童謡つづれおり』より(江口泰央編)
『いつからか野に立って』(木下牧子)
 
小澤和也(指揮)、小関歩(学生指揮)、宮代佐和子(pf)
 
posted by 小澤和也 at 23:43| Comment(0) | 日記

2013年06月08日

前橋・Aida稽古風景

 
今日の稽古場。
舞台原寸をイメージできる充分な広さ。
 
兵士たち。
 
稽古と並行して衣装合わせも。
 
アムネリス付きの奴隷女たち。
 
祭司役の保坂さん。
タブレット端末に収めたヴォーカルスコアに書き込み中。
 
祭司たちと兵士たち。
槍も杖も、合唱団員さんの手作り!
 
公演まで…あと2週間。
多くのお客様にお運びいただけますように!
posted by 小澤和也 at 23:48| Comment(0) | 日記

2013年06月05日

光る刻、そしてMIDI音源の功罪

農工大・府中キャンパスへ。
正門を入るとすぐ、鬱蒼としたケヤキ並木。
切り取られた空、ザワザワとした葉擦れの音…
ほっとするひとときである。


グリークラブとのプローべ、今日は木下牧子『光る刻』の初回、pf伴奏付きで。
2時間かけて全曲を一通り見る。
難解な箇所も含め、譜読みは思いのほかよくできていたかな。
課題はmp、p、pp…での発声。
ついつい声そのものを抜いて対処しようとしている。
意識を変えさせねば。

もう一つ、大きな課題を発見。
歌の基本であるlegato唱法への意識があまりにも乏しい。
原因は判っている〜
音取りにMIDI音源を使っているからだ。
使うこと自体、僕は敢えて否定しない。
限られた時間で難しい音の並びをマスターするには、MIDIは有益なツールであると思う。
でも、所詮は非連続な電子音の羅列である。
これに頼りすぎて(聴きすぎて)、自分の歌声が無意識のうちにブツブツ切れてしまうようでは…逆効果だ。
早い段階で指摘できてよかった。
きっとメンバーはイメージを修正してきてくれることであろう。

『光る刻』、佳い曲だ。
そしてpfの宮代さん、今回も万全の準備をしてくださっていた…感謝。
posted by 小澤和也 at 23:45| Comment(0) | 日記

2013年06月02日

佳境のアイーダ



旗揚げ公演まであと3週間。
昨日の稽古では、合唱が絡む箇所すべてを曲順に網羅、細かい動きを確認する。
同時に舞台袖での「陰コーラス」もシミュレーション。

合唱団の皆さん、きっと混乱したことと思う。
でも「ここ」を乗り越えた先に、オペラの醍醐味がきっと待っている

今回の公演に向けて、団で作ったオリジナルTシャツが完成。
僕ももちろん購入した。
胸には「前橋」「アイーダ」文字が。
そして背中側は…



posted by 小澤和也 at 23:26| Comment(0) | 日記