2014年01月21日

マエストロ・アバド、安らかに

 
イタリアのマエストロ、クラウディオ・アバドが亡くなった。
享年80歳。
 
ミラノ・スカラ座、ウィーン国立歌劇場などのオペラハウス、さらにロンドン響やベルリンpoといった数々の名門オケのポストに就いた彼の輝かしいキャリアについては周知の通りである。
 
正直に告白してしまうと、僕はアバドの演奏のよき聴き手ではなかった。
彼の充実期に録られたモーツァルトやベートーヴェン、ブラームス等に、僕は今ひとつのめり込めなかったのである。
(これが僕の好みと感性の問題であることはいうまでもない)
 
そんな思いもあって、結局彼の実演に触れる機会はなかった…いま考えると痛恨事であるが。
それに近い体験といえば、2011年8月に東京国際フォーラムで観たライヴ・ビューイングくらいであろうか。
「東日本への贈りもの」と題された特別演奏会のようなものだったと記憶する。
そこでアバドはルツェルン祝祭管とともに、マーラーの第10交響曲〜第1楽章を演奏した。
優しく愛撫するような、たおやかなアダージョであった。
 
そんな僕の乏しいアバド体験の中で、思い出に残るディスクは…
マーラー/第4交響曲(ウィーンpo)
ベルリオーズ/幻想交響曲(シカゴ響)
ヴェルディ/マクベス&シモン・ボッカネグラ(スカラ座)
ベルク/ヴォツェック(ウィーンpo)
ペルゴレージ/スタバト・マーテル(ロンドン響)
シューベルト/ロザムンデ(ヨーロッパ室内管)etc.
 
アバドは何といっても「カンタービレ」のマエストロであった。
楽員、そして世界中のファンに愛され、カラヤン、バーンスタインらの次の時代を飾ったアバド。
(偶然だが、生年も没年もカラヤンの25年後、ということになった!)
病を克服してからのより深みを増した音楽には鬼気迫るものがあった。
 
 
マエストロ・アバド、R.I.P.
 
 
posted by 小澤和也 at 23:49| Comment(0) | 日記