2014年05月31日

話芸で心に栄養を

 
立川談慶師匠のネタ下ろし独演会へ。
(30日、上野広小路亭)
落語を寄席で聞くのは初めての体験。
 
大通りを挟んで向かいの百貨店では、奇遇にもこんな感謝セールが(笑) 
 
開演前、すでに大入り。
 
前半、まず与太郎噺(題名は失念)で軽く笑いのウォーミングアップ。
さすが、寄席のお客さんは "感度" が鋭い!
 
そしてネタ下ろしの『壺算』。
中盤以降、畳み掛けるように盛り上がるさまが痛快。
ただ…
噺自体がそうなっているからだと思うが、ラストシーンが往年のドリフのコント(水ザバー!金だらいゴーン!天井ドスーン!)のようなドタバタになって、こちらの耳と頭がついてゆくのに一苦労だった。
 
休憩を挟んで、いよいよ『妾馬』。
やっぱり人情噺は…いいなあ。
この噺、父がラジオから録ったカセットテープ(柳家小さん)で子供の頃よく聞いた、僕にとって親しみ深いもの。
先代小さん師匠の、いわば静的な様式としての美しさをもった語り口に対し、今日の談慶師匠の妾馬は実にダイナミック!
大風で草木が根こそぎ持っていかれるように客席が揺れ、笑いが巻き起こっていた。
 
しかし、この噺はそれだけでは終わらない。
初孫(=妹が産んだお世継ぎ)を老母に一度抱かせてやりたい…と主人公がしんみりと呟く場面。
静まり返る会場。
僕の席の近くで聞いていた若い女性(高校生風?母娘連れで来ていたようだ)、肩を震わせつつハンカチで目頭を押さえている様子だった。
 
素晴らしき哉、話芸の力…!
 
心にたっぷりの栄養を摂ったような、ほっこりと満たされたひとときだった。
 
 
 
 
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2014年05月28日

演奏会のごあんない

 
これから出演するコンサートのお知らせです。
 
 
§東京農工大学グリークラブ 第34回演奏会

日時…2014年7月6日(日) 15時開演
会場…府中グリーンプラザ けやきホール
曲目…信長貴富/男声合唱のための「カウボーイ・ポップ」、多田武彦/男声合唱組曲「柳河風俗詩」他
出演…小澤和也、小杉智也(指揮)、宮代佐和子(ピアノ)他
 

§ 前橋・市民オペラ合唱団 第2回公演「仮面舞踏会」

日時…2014年7月20日(日) 13時開演
会場…前橋市民文化会館 小ホール
曲目…ヴェルディ/仮面舞踏会 全3幕
出演…小澤和也(指揮)、岡田直子(演出)、日隈典子(アメーリア)、山田精一(リッカルド)、大川博(レナート)、豊田華子(ピアノ)他
 
 
§湘南アマデウス合唱団・合奏団 第16回定期演奏会
 
日時…2014年10月12日(日) 午後開演
会場…藤沢市民会館 大ホール
曲目…モーツァルト/主日のためのヴェスペレK.321、同/ハフナー・セレナーデK250より 他
出演…堀部隆二、小澤和也(指揮)
 
 
みなさま、どうぞお運びください。

posted by 小澤和也 at 22:35| Comment(0) | 演奏会情報

2014年05月24日

前橋発・仮面舞踏会

 
ひと月ぶりに前橋・市民オペラのプローべへ。
ソリストのみの立ち稽古に続いて、夕方から合唱団との合同稽古。
 
 
演出・岡田直子先生と女声陣。
 
 
男声の中にはすでに「仮面着用」な方の姿もちらほらと。
 
この合唱団の真っ直ぐな歌声は自然に響きの厚みを生み、人数的なハンデをほとんど感じさせない。
演技のうえでも、団員個々の存在が埋没することなくソリスト陣としっかり絡む。
振っていて清々しい気分にさせてくれるのだ。
 
公演まで残り2ヶ月を切った。
一足お先に、前橋は "熱い夏" を迎える。
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2014年05月20日

おひとりさま二次会

 
演奏会が無事終わり、団員の皆さんとの楽しい打ち上げへ。
こういった席ではたいていそうなるのだが、宴のメインはお喋りとビール。
 
お開きとなった後、無性に肉を食べたくなって、丸の内にあるベルギービールのお店へ向かう。
 
 
カピテルワトウ・トリプルの樽生。
改めて、乾杯!
 
 
バーニャカウダ。
アンチョビとガーリックのディップって、なぜこんなに美味しいのだろう。
 
 
そして待望のカルボナード(牛ホホ肉のビール煮込み)。
口へ運ぶと…ホロホロ。
至福のひととき。
 
静かな店内で、ついさっきまで鳴り響いていた音楽を頭の中で回想する。
ブラームスの「熟達」、
当時17歳のビゼーによる怖いもの知らずな「迸り」、
そしてシューマンの「天才と努力」。
オーケストラに、また聴衆に対して僕が伝えたいと思ったものは今回どれだけ届いたであろうか…
 
そんな自問自答を繰り返しつつ、これからも「想い・創り・伝え」続けていこうと思う。
 
 
 
posted by 小澤和也 at 23:56| Comment(0) | 日記

2014年05月18日

会心のシューマン

 
港北区民交響楽団 定期演奏会への初めての客演が無事に終了。
 
 
好天にも恵まれ、会場は大入り満員に。
 
シューマン/第2交響曲、そしてビゼー/交響曲もお客さまから高い評価をいただく。
 
 
区民響の皆さんとは、来年1月の演奏会で再びご一緒することに。
…とても楽しみ!
 
 
 
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2014年05月13日

ワクワクな歌声

 
久しぶりの府中キャンパスへ。
以前と変わらぬ、大好きな風景。
 
こちらもお馴染み…
馬のお散歩。
 
新入団員も多数加わり、パワーアップしたグリークラブとの今季初顔合わせ。
発声練習だけで室温がぐんぐん上る!
 
まずは女声のみなさんと。
『南の絵本』『かぜとかざぐるま』から聴く。
一年生はもちろんだけれど、上級生もちょっぴり緊張気味…だったかな?
何となく探り探り始まった様子だが、まあじきに慣れてくるだろう。
発声のコツさえ掴めば、一気に化けるような気がする。
 
続いて男声…
今日は組曲『柳河風俗詩』。
男声合唱特有の「ハモる快感」を味わう。
「タダタケ」特有の懐かしい響きだ。
ただし…
これは予想はしていたし無理もないことだが、若い彼らにとってはやはり「白秋」も「柳河(柳川でなく)」も今ひとつピンと来ないようだ。
 
女郎屋や筑前絞りや水車も知らないで『柳河』なんて歌えないよ!
 
〜などと野暮なことを言うつもりはないが、それでも各自が何らかのイメージを持っているほうが、絶対イイ歌が歌えるはずだ。
こちらも今後に期待しよう。
 
7月初旬までのいわば「短期決戦」だけれど、今回の農工グリーとの2ヶ月間はとてもワクワクするものになりそうだ。
 
 
東京農工大学グリークラブ
第34回演奏会
2014年7月6日(日) 15時開演
府中グリーンプラザ けやきホール
(入場無料)
信長貴富/カウボーイ・ポップ
多田武彦/柳河風俗詩
津田元/うたをうたうのはわすれても 他
小澤和也(指揮)小杉智也(学生指揮)
宮代佐和子(ピアノ)
 
みなさま、どうぞお運びください。
 


 
 
posted by 小澤和也 at 22:09| Comment(0) | 日記

2014年05月11日

奏でる喜び、究める幸せ

 
港北区民響のプローべへ。
昨秋からスタートした合奏も、残すところあと2回。
綿密かつシンプルに、そして幸福に…
を心に留めて臨む。
 
今回、シューマンの第2交響曲を取り上げるにあたって、彼の音楽をあれこれ研究した。
そこへ至るまでのシューマン作品(管弦楽を含む主なもの)の道筋はこうだ。
 
「春の交響曲」
「ニ短調交響曲」=第4交響曲の原型
に始まり、
オラトリオ「楽園とペリ」
同「ファウストの情景 第3部」を経て、
「序奏、スケルツォ&フィナーレ」
「ピアノ協奏曲」、そして…
「第2交響曲」へ。
 
これらを俯瞰して、シューマンのオーケストレーションの手腕は真にたしかなものである、ということを改めて確信した。
(個人的には特に「ペリ」で大きな飛躍を遂げた、さらに言えばほぼ完成の領域にまで達したと感じている)
 
今日はじめて、全楽章通して演奏。
それによって見えてくるものが確実にあった。
残された時間も最善を尽くそう。
 
 
演奏会は5月18日(日)です。
ご興味がありましたらぜひご一報くださいませ。
 
 
 
 
 
 
posted by 小澤和也 at 00:38| Comment(0) | 日記

2014年05月06日

私的黄金週間

 
今年のゴールデンウィーク、
前半は普段と変わらず、音楽とともに生きる毎日。
有り難いことだ。
 
その代わりに昨日からは、自分へのご褒美としてのんびりと過ごすことに。
 
 
初体験、
ミスタークロワッサンドーナツ。
「チョコ&カスタードホイップ」をセレクト。
"これでもか!" と言わんばかりのクリームの甘さに思わずにんまり。
ミスドのアイスコーヒー、とっても久しぶりに飲んだのだが…
昔よりも美味しくなっている。
 
今日はデスクチェアを新調。
近所の家具店で片っ端から座り心地を試す。
ポイントはまず腰への負担、それと座面の高さ調節である。
(低いのはやはり窮屈で苦手だ)
 
そして…お気に入りが決定!
 
 
これでまた一層、
勉強が捗りますように。
 
〜皆さまはどのようなGWをお過ごしですか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
posted by 小澤和也 at 01:19| Comment(0) | 日記

2014年05月03日

合宿

 
専修大学フィルの合宿へ。
(2〜3日、岩井海岸)
来月の演奏会へ向けてのさらい込み。
 
 
岩井駅の鄙びた風景。
(夜は無人駅になるようだ)
東京からの特急も大幅減便らしく、往復とも普通列車でのノンビリ旅。
 
僕は2日の昼食から合流した。
午後から夕食を挟んで正味5時間あまりの集中合奏に。
今回のプログラムは『大学祝典序曲』『ペール・ギュント』抜粋、そしてシューベルトの大ハ長調交響曲。
堂々たる名曲コンサートだ。
 
"解釈" や "創意工夫" よりも前の段階、「楽譜上にあること」を如何に音にするかをメンバーに伝える、これが合奏トレーナの役割であると自認している。
特にシューベルトやブラームスでは、作曲家が書いた部分だけでも素晴らしい音楽表現となる。
細かい意味付けを一つひとつ団員に伝えてゆく…
さすが若者たち、飲み込みが早い!
楽しい練習であった。
 
 
居室の窓から。
 
 
合奏終了後は、まだまだ元気いっぱいの学生諸君との打ち上げ…
大いに飲み、大いに語った。
これもまた佳い時間。
 
みなさん、お疲れさまでした!
 
 
 
 
 
posted by 小澤和也 at 22:52| Comment(0) | 日記