2015年04月13日

雑感 ベートーヴェン第2

 
湘南アマデウス合奏団とのプローべへ。
この日のメインはベートーヴェンの第2交響曲。
9曲ある彼の交響曲のなかで最も地味な存在とも言われるが、僕の大好きな作品である。
 
この曲を初めて聴いたのは中学生の頃だ。
FMの生中継で放送されたベーム&ウィーンフィルの来日公演…プログラムは第2と第7だった。
この2曲、僕はいっぺんで好きになった記憶があある。
 
第2といえば、吉田秀和さんがその著書「LP300選」の中でこの曲について触れているのを思い出す。
(現在は「名曲300選」というタイトルに変わっている)
『ベートーヴェンの、覇気満々たる若さと、それをしっかり統御している技術的完璧さとの両面を遺憾なく発揮している名曲だと思う。』
吉田さんはこのように記している。
氏のセレクトした古今東西の名曲300(+α)曲の中にこの第2が入っているというところに、並々ならぬ愛着を感じるものだ。
 
…そしてこの日。
第4楽章を指揮しながら、僕は同じ頃に作曲されたベートーヴェンの一連のピアノソナタ(第13〜18番)を頭に浮かべていた。
第2交響曲の全体にわたって用いられている強烈なアクセントや大胆なシンコペーション、これでもかと言わんばかりのsf(スフォルツァンド)やsubito p(音量を突然弱める)etc.
これらの頻繁な出現は実験精神に溢れており、さらには鍵盤楽器的な発想をも感じる。
 
彼はその修行時代に様々な作曲家に師事したが、交響曲・弦楽四重奏の父、ハイドンもその一人である。
そして30歳になったベートーヴェンは、満を持して6曲の弦楽四重奏曲セットや第1交響曲を書き上げ、ハイドンと肩を並べる。
そんなベートーヴェンがいよいよ師を「越えて」ゆこうとする強い意識の結実がこの第2交響曲(並びに上述のピアノソナタ)なのだと強く思うのだ。
 
この時期の彼の作品を「過渡的」あるいは「"エロイカ的飛躍"の前段階」といった括りで捉える見方もあるが、僕に言わせればそれは実に狭いし、何よりもったいない。
 
 
 
posted by 小澤和也 at 00:37| Comment(0) | 日記