2021年01月01日

元日に思う

 
謹賀新年
 
皆さまのご健康とご多幸を
お祈り申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 
 
快晴の元旦。
地元の神社へ初詣。
コロナ禍の終息を祈願し、自身のいっそうの精進を誓う。
 
帰宅後は届いた賀状に目を通し何通かに返信をしたため、それからベートーヴェン/弦楽四重奏曲のアナリーゼを。
ゆったりとした年の初めとなった。
 
 
そして夜7時。
いつもの年のようにTVをつける。
今回のウィーンフィル/ニューイヤーコンサートは客席に聴衆を入れない形での開催である、と情報としては聞いていた。
 
ホール内の全景が映し出される。
 
 
 
言葉にならない思いが不意にこみ上げる。
(これは...瞼に焼き付けておくべき光景であるな)
無観客ゆえにホールの響きが一段と美しいのがなんともまた哀しかった。
 
...などと思いを巡らせているうち、第1部はあっという間に終演。
そしてムジークフェラインの客席にセットされたというたくさんのスピーカーから発せられるリモートの温かい拍手が心に沁みる。
 
詩人と農夫序曲、春の声、クラップフェンの森で、皇帝円舞曲...
第2部の選曲は王道中の王道!
僕の大好きな作品ばかりだ。
 
予定の全プログラムの演奏が終わる。
ふたたび湧き上がる拍手、そして画面が切り替わった。
 
 
 
音楽は世界を結ぶ。
 
例年のようにアンコール、美しく青きドナウと続き、締めはやはりラデツキー行進曲。
 
〜そう、手拍子のないラデツキー行進曲だ。
いま我々は尋常でない場面に立ち会っているのだ、と改めて実感。
 
次回こそはきっと...
 
Danke schön, Wiener Philharmoniker!
Grazie mille, Maestro Muti!
 
 
本年も「音楽ノート」をどうぞよろしくお願いいたします。
 
令和3年 元日  小澤和也
posted by 小澤和也 at 23:28| Comment(0) | 日記