2021年03月22日

立川トゥーランドット、無事終演

 
立川市民オペラ公演2020-21
プッチーニ「トゥーランドット」ハイライト
&ガラコンサート
 
おかげさまをもちまして二日間の公演を無事終えることができました。
未だ厳しいコロナ禍の状況のなかお運びくださった皆さま、心に留めて応援してくださった皆さまに感謝申し上げます。
 
 
本番の1週間前にPCR検査を受けました。
(もちろん初体験)
出演者・スタッフ他、公演に携わるすべてのメンバーが受検、全員が陰性であることを確認したうえでの劇場入りでした。
舞台稽古が始まってからも、感染拡大防止のためあらゆる行動パターンに制約が課せられましたが、思いはみな一緒でした。
「とにかく幕を上げよう」
「よい舞台を創るんだ」
 
 
キャストの皆さんの歌唱は真に素晴らしく、客席に向けて音楽の愉しみと悦びをキラキラと振り撒いているさまが見て取れました。
管弦楽と合唱も、限られた準備期間のなかで最善のパフォーマンスだったと思います。
敢えて一つだけ挙げるならば...
千秋楽のトゥーランドット第1幕終盤、カラフ (福井敬さん) のアリア「泣くな、リュー」のあたりからオーケストラのサウンドがみるみる変わりはじめ、そのあとのコンチェルタント、さらにコーラスが加わる場面から音楽全体がぐるぐるとうねり出し...
それでもアンサンブルは全く乱れず、照明の妖しい美しさも相俟って驚異的なエンディングに到達する〜
僕は映写室から舞台へ向かってペンライトを振っていて、身震いが止まりませんでした。
歌の力、音楽の力というものをひしひしと感じさせられた瞬間でした。
 
映写室 (通称: 金魚鉢) 
 
 
終演後。
いつもなら皆で固い握手、そして肩を叩き合いながら喜びと達成感を分かち合うのですが、今回はそれも叶いませんでした。
それぞれが身の回りと各自の持ち場を片付けて解散、お世話になった方々 (総監督、制作統括、演出家、舞台監督、そして音楽スタッフの仲間達etc.) に御礼の言葉を申し上げることもできませんでした。
「打ち上げ」が出来ない、というのがこんなにも寂しいことなのだなあと改めて実感しました。
 
 
地元に戻り、馴染みのピッツェリアで一人打ち上げを開宴。
1杯目、苦楽を共にした副指揮仲間&いろいろ助けてくださったコレペティチームに...
乾杯!
 
2杯目は、市民オペラ合唱団の団員さんの多くがやむなく参加を断念されてゆくなか、今回の公演が立ち消えぬよう支えてくださったコーラスサポートのメンバー各位に...
乾杯!!
 
そして3杯目は...
PCR検査をはじめあらゆる感染対策のための手段を整えてくださり、この日まで献身的に支え続けてくださった地域文化振興財団、とりわけスタッフOさん&Yさんに、心からの感謝をこめて...
乾杯!!!
 
 
 
 
 
 
 
posted by 小澤和也 at 18:15| Comment(2) | 日記

2021年03月12日

あの日から10年

 
3月11日。
あの東日本大震災から10年。
鎌倉・鶴岡八幡宮では今年も宗教の垣根を越えて宗教者の方々が参集、追悼供養復興祈願祭が執り行われた。
 
出掛けようかとても迷ったのだけど...
新型コロナ禍のこともあり、今回はインスタグラムのライヴ配信を通して祈ることに。
 
 
14:46、黙祷。
 
 
 
 
 
 
神職、僧侶、牧師によるそれぞれの祈り。
初めて見ることのできた、舞殿内部のカメラが捉えた “祈りびとたち” の姿はほんとうに美しかった。
 
ありがとう、インスタグラム。
でも...
やっぱりこの場に居たかったな。
 
 
〜10年前のあのとき〜
新宿の商業ビル9階で遭遇した凄まじい横揺れ。
数十分の待機ののち非常階段で地上へ。
そして駅へ向かうも、JR線は運転再開の見込み無しとの報。
自動改札機越しに構内のモニターTV (画面はNHKニュースを映していた) で畑地を不気味に進む津波の映像を見る。
コンビニで水とおにぎりと傘を購入し、家までの約20kmを徒歩で帰宅。
大勢の人が歩道を黙々と歩いていた。
 
あの日の光景は今もありありと僕の脳裏に浮かぶ。
そして...
僕らはそれを決して忘れてはいけないのだと思う。
天災の恐ろしさを心に留めておくために。
犠牲者・被災者の方々にこれからも想いを寄せ続けてゆくために。
 
posted by 小澤和也 at 01:24| Comment(0) | 日記