2025年09月27日

ブノワ「レクイエム」、始動

ペーテル・ブノワ
 「レクイエム」日本初演

来春の演奏会へ向けてのプローベが始まった。
途方もなく長かった構想の日々、力強い協力者を得てからの入念な準備期間を経て、これまた最高の仲間たちとともにこの日を迎えられたことに心からの感謝を。

第1曲「レクイエム」冒頭の男声合唱は神秘的に、ときに虚ろに響く。続く“Kyrie”(主よ憐れみたまえ)での大小コーラスの交唱はこれと対照的に、深い慈愛の情をもって滔々と流れゆく。ブノワが好んで用いた二重合唱による筆致が早くも活かされる場面だ。

─ とは言えプローベはまだ始まったばかり。はやる気持ちを抑えつつ前へ進む。

第2曲「怒りの日」はモーツァルトやヴェルディがそうしたように、叩きつけるような激しい楽想で始まる。この章では二重合唱によるポリフォニーの綾とともに、ユニゾン(斉唱)が不気味な効果をあげるのだ。
音楽は中間部に差し掛かる。全曲中で私のもっとも愛する“Recordare”(思い出したまえ)、無伴奏のコラール主題を聴く。
(ああ...ブノワの響きがする...)
思わず頬が緩んだ。

〜Recordare冒頭、こちらからお聴きいただけます〜

これから半年をかけ、ブノワが音で描いた「神の世界」へ一歩一歩近づいていきたいと思う。


PBIヴォーカルアンサンブル 第2回演奏会
PETER BENOIT
REQUIEM 〜レクイエム〜
2026年3月20日(金・祝) 14時開演
たましんRISURUホール(立川市市民会館)大ホール
posted by 小澤和也 at 10:04| Comment(0) | 日記

2025年09月10日

演奏会のごあんない

来年3月に立川にてペーテル・ブノワ作品による演奏会を開催いたします。

ペーテル・ブノワ(1834-1901)はベルギー、フランダース地方出身の作曲家です。今回取り上げる「レクイエム」は大小二群の混声合唱を用いた立体的な音響を特徴とする佳作で、今回が日本初演となります。


PBIヴォーカルアンサンブル 第2回演奏会
PETER BENOIT
REQUIEM 〜レクイエム〜

2026年3月20日(金・祝)
14:00開演
たましんRISURUホール(立川市市民会館) 大ホール

プログラム:
レクイエム(日本初演)
フルートと管弦楽のための交響詩 作品43a(日本初演)
アヴェ・マリア 作品1
以上 すべてペーテル・ブノワ作曲

出演:
PBIヴォーカル・アンサンブル
PBI管弦楽団2026
岩下智子(フルート)
小澤和也(指揮)

チケット: 
全席自由 3000円 (未就学児入場不可)
主催: 
ペーテル・ブノワ研究会(Peter Benoit Instituut)
お問い合わせ: 
ペーテル・ブノワ研究会事務局
pbi340817@gmail.com


おひとりでも多くの皆さまにペーテル・ブノワとその作品を知っていただけますよう願ってやみません。
皆さまのご来場を心よりお待ち申し上げます。
posted by 小澤和也 at 14:58| Comment(0) | 演奏会情報