![]() ピアノ・平野裕樹子さんご出演の 『魅惑の室内楽 Vol.2』へ。 (4日、ヤマハホール) プログラムの最初はモーツァルト/クラリネット・ヴィオラとピアノのための三重奏曲変ホ長調K.498「ケーゲルシュタット・トリオ」。 1786年(『フィガロ』と同じ年)という彼の順風満帆期に書かれた作品だけあって、終始明るい気分に彩られている。 モーツァルトらしく端正な演奏、品川秀世さんの美しいクラリネットの音色が際立っていた。 続いて、レフラー/4つの詩曲 op.5 を聴く。 作曲家レフラー(C.M.Loeffler)は初めて聞く名前。 1861年の生まれということはマーラー、ドビュッシー、シュトラウスらと同世代ということになる。 ソプラノ独唱(堀万理絵さん)がボードレールとヴェルレーヌによる美しい詩を優しく、語りかけるように歌う。 その歌に寄り添いつつも、ときに激しく対峙するヴィオラ(手塚貴子さん)。 そして総体を一段高いところから統べるピアノ… それらの調和がじつに見事であった。 後半はまず、フランセのトリオ(モーツァルトと同じ編成)から。 洒脱、喜悦、そしてスリリングなフランセの音楽を手堅くしっかりとまとめあげた演奏(勿論良い意味で)であった。 速いテンポの楽章ではクラリネットとヴィオラのキャッチボールを見るよう。 大いに楽しめた。 そして取りは、この日の編成に合わせて書かれた『シャンソン「枯葉」をめぐる四つの風景』というメドレー風の作品。(編曲:内田祥子さん) 難しいことを考えず、のんびりと聴く。 佳い演奏会だった。 プログラム全体を通して、平野さんのピアノの統率力、そして抜群の安定感が光っていた。 平野さん、ありがとうございました! ![]() |
2014年11月06日
魅惑の室内楽
posted by 小澤和也 at 00:30| Comment(0)
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