テノール・山枡信明さんの歌うシューベルト『冬の旅』ゲネプロを拝聴する。 (かながわアートホールにて) ![]() ホルツブラスカペーレとの練習でよく利用したアートホール…懐かしい。 会場の第1スタジオ。 ![]() ホールで聴くのとはまたひと味違い、歌手の息遣いやピアニストの表情を肌で感じられるような、贅沢な空間。 『冬の旅』は全24曲の連作歌曲集。 曲間の間(ま)の取り方や調性の選択(しばしばキーを上げる必要が生じる)は考え抜かれ、しかも極めて自然であった。 特に親しみのある曲の場合、えてして移調が気になるものだ。 個人的には第5曲「菩提樹」がそれ。 山枡さんはオーソドックスに長2度上げ、ホ長調を嬰へ長調にして演奏された。 僕のイメージとしては「木陰がより天国に近づいた」ような印象に。 僕はこれまで、この『冬の旅』を聴く際にはバス・バリトンを無意識のうちに選んでいたような気がする。 そのほうがなんとなく合うように思えたのだ。 でも今日、山枡さんの声でこれを体験し、改めて 【この、さすらいの旅[=死]へ向かう主人公は…若者なのだ!】 と気付かされたのだった。 (実に月並みな感想だが) ピアノの小林周子さん、いつもながら素晴らしい伴奏…否、協奏というべきだろう。 あるときはハープ、またあるときは管弦楽、オルガン、そして最後はライアーのように。 全曲を聴き終えての感想は… まだちょっと言葉にならない。 ただそれは、シューベルト(&ミュラー)のこの作品へ向けて注いだ、山枡さんと小林さんによる「追創造」(単なる再現でなく!)の瞬間であったと思う。 音楽って、素晴らしい。 |
2015年07月31日
冬の旅
posted by 小澤和也 at 23:37| Comment(0)
| 日記
この記事へのコメント
コメントを書く



