![]() きょう11月30日はヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)の命日である。 何かCDを聴こうと、さほど深く考えずに取り出したのが... R.シュトラウス/交響詩集。 彼の作品のなかで、僕にとって飛び抜けて馴染み深いのは「ティル・オイレンシュピーゲル」だ。 高校生のときに(吹奏楽ヴァージョンで、だが)この曲を指揮したことがある。 当時、指導を仰いでいたA師のお宅にお邪魔すると必ず、『これを聴け!』とWF指揮の「ティル」のLPをかけてくれたものだった。 そして今日。 僕の心にもっとも迫ってきたのは「死と変容」であった。 1950年、WFの円熟期(しかし枯れていない!)の録音。 《余談だが...併録の「ドン・ファン」「ティル」はWFの死の年のレコーディング、ほんの少しだが緩み(疲れ?)を感じてしまう...名演であることに変わりはないのだけれど》 この演奏全体を支配しているのは、むせかえるような濃厚なロマンティシズム、加えて(作曲家シュトラウスと)同時代人である、というある種の確信であろうか。 楽曲自体が手堅い構築性と美しいフォルムを持っており、WFの流動性を重視する解釈とのバランスが絶妙だ。 ここまで書いて、ふと一年前のブログを読み返してみたら... 同じシュトラウスの『メタモルフォーゼン』を聴いていた! 《2014.11.30 大指揮者の没後60年に》 フルトヴェングラー、命日、シュトラウス... 去年の今日も同じような連想をしたということか。(苦笑) |
2015年11月30日
WFの命日に
posted by 小澤和也 at 23:10| Comment(0)
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