2019年02月06日

まるむし帳

 
 
さくらももこの詩画集「まるむし帳」を読んでいる。
きっかけは合唱曲『ぜんぶ』との出会い。
 
大切なことは
ぜんぶここにある。
泣くこと  笑うこと
怒ること  喜ぶこと  
...etc.
 
やわらかな言葉で綴られた「青春の応援歌」のような詩である。
 
 
さくらさんといえば「ちびまる子ちゃん」、ちびまる子ちゃんといえば「ピーヒャラピーヒャラ、パッパパラパー」、少なくとも僕の中ではこれらが全てであった。
この詩画集も飄々とおちゃらけた、お気楽ユーモア路線なのかと思いきや...
 
 
長い長い線路の終点に
線路は無くて
長く長く線路が始まるところにも
線路は無くて
...etc.
(『果て』より)
 
ここにいてもいいって
いつだれに言われたもでもないのにね。
ここに  こうして  わたしはいるよ。
...etc.
(『こうしていよう』より)
 
ほんわかとした語調で紡がれる哲学的な思索、
あらゆる生・あらゆる感情の全面的な肯定、
そしていきものや自然現象へ向けられる優しい眼差し...
それらがさくらさん独特の “まあるい文体” で語られてゆく。
そのさまが実に心地よいのだ。
 
 
所収の50編余りの詩の中で、いま僕がいちばん好きなのはこれ。
(全文引用させていただきます)
 
『空の子』
 
いつか小さい私が抱いていた夢を
空が覚えていてくれた。
わたしは毎日漫画を描き
あの日の空に描いたあの子が
わたしを忘れずいてくれて
空からあの子が降ってきた。
丸い顔のおかっぱのあの子。
 
 
〜そう、
この「まるむし帳」には哲学やユーモアのみならず “遠い記憶=ノスタルジー” の香りがそこここに立ちこめているような気がするのだ。
 
 
 
 
 
 
posted by 小澤和也 at 23:39| Comment(0) | 日記
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