2019年07月11日

「自分のほんとう」

 
先日のプローべは楽しかったな。
男声合唱版『ぜんぶ ここに』。
楽譜に記号として書かれた単なる「音符」の連なりが「表現」へと変貌してゆくプロセスをグリーのメンバーと共有することができた。
(真の完成はまだまだ先だけれど...)
 
スコアとその行間から見えてくるもの、そして歌詩から感じ取ることができるもの...
心の受信感度を最大にして、それらのすべてをメンバーに、そして客席に届けたい。
 
 
いま僕の頭の中でずっと鳴り響いている詩がある。
 
「自分のほんとう」
 
ほんとうのことは
人生と同じだけの
時間がかかるから
説明できないけれど
こうして生きていることは
まちがいないので
それだけはほんとうです。
誰でも
ほんとうのことは
自分しか知りませんでした。
 
(さくらももこ『まるむし帳』より全文引用させていただきました)
 
 
この曲集の最後に置かれた「自分のほんとう」。
曲集は2017年に出ている (ちなみに『まるむし帳』の発刊は1991年) から、この歌 (詩) をさくらさんの死去 (2018年8月) と重ね合わせることはまったく意味を持たない。
それでも...
 
誰でも
ほんとうのことは
自分しか知りませんでした。
 
この三行を読むたび、「“コンプリートされた” さくらさんの人生を言葉にしたもの」のように思えてならないのだ。
(もちろん...53歳での死はあまりに早すぎるけれど)
 
そしてもう一つ。
この詩を終曲として選んだ相澤直人さんのやわらかなセンス!
人気曲「ぜんぶ」(大切なことは/ぜんぶここにある。etc.) の後に「自分のほんとう」をもってくるとは!
相澤さんはさくらさんの訃報を知った日の夜、この歌の混声版を作られている...きっと彼にとっても特別な曲なのだと思う。
 
 
演奏会まであとひと月。
考え抜いて、ひたすら感じて、さくらさんの世界を歌いたい。
みなさま、ぜひお運びください。
 
 
東京農工大学グリークラブ
第39回演奏会
 
小金井宮地楽器ホール 大ホール
(武蔵小金井駅下車すぐ)
入場無料、全席自由

§相澤直人/さくらももこ
無伴奏男声合唱曲集「ぜんぶ ここに」
§松下耕
女声合唱のための「湖国うた紀行」 他
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
posted by 小澤和也 at 12:45| Comment(0) | 日記
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