根を詰めてデスクに向かっていると時間の経過が早い。 気晴らしを兼ねて、コーヒーを買いに自転車で出かける。 いつも気さくなマイスターがメキシコ/クルスグランデを淹れてくださった。 ああ...美味しい... これまでに何度か買い求め、家で飲んでいるメキシコだが、この風味がどうしても出ないのだ。 店内のBGMはこの日もバッハ。 お馴染みの旋律が時折流れるのだが、大半は初めて聴く曲だった。 「何をかけていらっしゃるんですか?」 と尋ねると、マイスターはにっこりと笑って 「これです」 『アンナ・マクダレーナ・バッハの音楽帳』だった。 〜こんなにチャーミングな曲集だったのか〜 子供らの教育目的で、また家庭での愉しみのために書かれたものだそうだが、聴いていて実にゆったりとした気分になれる。 「どうぞ...皮ごとお召し上がりになれます」 マイスターが葡萄を出してくださった。 鮮やかな黄緑色! さっそくひと粒頬張る。 甘くて、瑞々しくて、自然と顔がほころんでしまう。 品種名を伺ったのだが...忘れてしまった。 きょう買い求めたのは上のメキシコと、もう一つ「エチオピア/イルガチェフェ」。 念入りに焙煎され選別された粒ぞろいの豆たち。 マイスターのこだわりが感じられる。 コーヒーとバッハと葡萄と。 ささやかな幸せに溢れたひとときだった。 さてと... これを書き終えたらメキシコを淹れるとしよう。 |
2019年10月08日
コーヒーを買いに
posted by 小澤和也 at 22:37| Comment(0)
| 日記
この記事へのコメント
コメントを書く