2020年12月01日

フルトヴェングラーのセッション録音 -1948年-

 
フルトヴェングラーが1947年に行ったセッション録音についてブログをしたためたのが昨年の11月30日。
 
[音楽ノート/フルトヴェングラーの命日に]
2019.11.30.記
 
続編を書こう書こうと思いつつ...
1年経ってしまった。
 
 
さて...
翌1948年に彼が遺したスタジオレコーディングは次の3曲である。
 
§ブラームス: 交響曲第2番/ロンドンpo (3/22,23,25)
§ヴァーグナー: 「神々の黄昏」より「ブリュンヒルデの自己犠牲」/フラグスタート、フィルハーモニアo (3/26)
§モーツァルト: 交響曲第40番/ウィーンpo (12/7,8&49/2/17)
 
ブラームスとモーツァルトはセッション録音としては唯一のもの。
ヴァーグナーは1952年に同じくフラグスタート&フィルハーモニアoと再録音しており、一般的にはそちらの方がよく知られているようだ。
 
 
今回はこれらの中からブラームスの第2交響曲を聴く。
僕の所持しているのはSP盤から復刻したCDだ。
 
 
以前の拙ブログでも書いたことだが、「ライヴこそフルトヴェングラーの真骨頂である」「彼のセッション録音は不完全燃焼」などと巷ではよく言われる。
その (マイナスの方の) 典型例のひとつとして挙げられるのがこのLPOとのブラームスらしいのだ。
例えば第1楽章の冒頭部は確かに “恐る恐る始められる” 感じがするし、ここぞというクライマックスでの押しも “もっと欲しい!” と思えなくもない。
原因は明らか、この楽章に限っては金管・ティンパニが今ひとつ低調なのである。
(さらに悪いことにこの楽章はホルンで始まりトランペットで終わるのだ)
それでも弦楽セクションのうねるようなカンタービレや憂いを含んだほの暗い音色はさすがフルトヴェングラーのサウンドだ。
 
第2楽章以降はほんとうに素晴らしい。
(ライヴでの彼ならこうするだろう!) といった先入観を除けば、十分に考え抜かれたフルトヴェングラーならではの「静かなる劇性」を感じ取ることができるだろう。
 
 
彼の指揮したブラームス第2交響曲のライヴ録音2種、
1) ウィーンpo (1945.1.28.)
2) ベルリンpo (1952.5.7.)
これらはいずれも名演として世評が高い。
殊に 1)は戦中そしてフルトヴェングラー亡命直前の鬼気迫る演奏として別格に扱われることも。
これらを上回るものとは言えないが、この1948年セッション録音も忘れてしまいたくはない記録である。
posted by 小澤和也 at 17:06| Comment(0) | 日記
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