eBayオークションのセラー、切手マニアのMariekeから郵便が届いた。
探していたブノワの歌曲「我が母国語」(Mijn Moederspraak)の楽譜である。
やっぱりイイ人だったよ…ベルギー人!
(だが…真ん中で二ッ折りにしてよこしたのはいかがなものか、と(苦笑))

さっそくMariekeにいろいろな日本の切手を送った。
もちろん、彼女が封筒に貼ったベルギーの切手も一緒に。

「我が母国語よ、そなたは何と美しく響く…」
ブノワが晩年に作ったこの歌曲、原詩はいわゆる「低地ドイツ語」で書かれたものであるらしい。
当時、フランス語が主流であったベルギーにあって、母国語であるフランデレン語での音楽教育に後半生を捧げたブノワの思いが、この曲に強く籠められているはずである。
曲は変ニ長調、メゾソプラノの温かく柔らかい響きが相応しい。
伴奏は「ピアノ、あるいはハープ」と指定されている。
(僕がいま聴いているディスクは、ハープの弾き語りだ…
この素朴さがたまらない)
原詩のニュアンスに忠実な英訳、あるいは独訳、蘭訳を探して、和訳を試みよう。
そしてまた…一歩一歩、ブノワの世界に近づいて行きたい。