マリインスキー・オペラ「トゥーランドット」(プッチーニ)を観る。
(18日、NHKホール)
テノールのV.ガルージンがやはり断トツの存在感だ。
他の歌手陣ももちろんよかったのだが、伴奏とのバランス的な部分がちと難しかったのはホールのせい…?
(オケの音量が大き過ぎたとは思えないのだ)
そのオーケストラは今日も素晴らしかった。
もっとパワーで押してくるイメージを持っていたのだが、音色やアンサンブルの精度に重きをおいたものになっていた。
特に木管のブレンドの美しさ!
ゲルギエフの音楽創りも、誇張やデフォルメが一切なく、それがかえって「凄み」を感じさせていたと思う。
第1幕のリューのアリアが終わるや、間髪入れずに次のカラフの歌に繋げたり、休憩を挟まずに第2幕へ入るなど、ドラマの流れと緊張感をとても大切にしている様が見てとれた。
(アルファーノによる補筆の部分からは若干「急いだ」感じもしたが…)
演出は…
僕には「学芸会」っぽく見えてしまう瞬間がチラホラと。
例えば2幕1場、三人の大臣が故郷を懐かしむ場面。
突然川が流れ、色とりどりの花が咲く。
面白いのだけれど、やや浮き気味に思えた。
それから、3幕フィナーレの大団円で現れた、思いっ切り二次元な「龍」。
あれはどうしても必要だったのかしら?
龍、ではなくてリューの場面では、どうしても熱いものがこみあげてきてしまう…
それが物語だと分かっていても。
愛する人の幸福のために自らの命を投げ出す。
究極の「自己犠牲」。
2011年02月19日
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