今日11月2日は「万霊節」。
キリスト教で、《この世を去ったすべての信徒を記念する日》
とのこと。
英語で "All Souls' Day"、ドイツ語では "Allerseelen"…
いずれも、直訳すると「すべての魂」だ。
ヘルマン・フォン・グリムの同名の詩に美しく繊細な曲を付したのが
若きリヒャルト・シュトラウス。
(作曲は1885年)
僕はこの8月に、テノール山枡信明さんのリサイタルでこの作品を聴き、
感動を新たにしたところである。
今日、広瀬大介さんの素敵な訳詩をTwitterで読むことができた。
氏のお許しを得て、ここに掲げる。
万霊節
献花台に 薫り高き木犀を
咲き終わりの赤蝦夷菊を添えて
二人で また愛を語ろう
あのときの 五月のように
その手をこちらへ ひとしれず握れるよう
誰かに見られても かまいはしない
思いを込めた まなざしだけでも
あのときの 五月のように
どの墓にも 花が咲き誇り薫りたつ
一年(ひととせ)に一度 死せる者が解き放たれる日
この心に戻れ いま一度(ひとたび) あなたとともに
あのときの 五月のように
そして僕も。
この佳曲の透き通った美しさに惹かれ、管楽合奏曲に編んでみた。
目の前にあるヴォーカルスコアと、
僕の頭の中で鳴り続ける声&ピアノの響き…
それらを誰のためでもなく、自分の心に忠実に、総譜の上に置いてみた。
吹奏楽をこよなく愛する一人の音楽家の、
ささやかな「捧げもの」として。
この機会を与えてくださった山枡さんと広瀬さんに…心より感謝。
2011年11月02日
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