2010年03月03日

私の愛聴盤(3)

オーケストラ曲が続いたので、今回は…

§フォーレ/レクイエム
 ミシェル・コルボ指揮ローザンヌ声楽&器楽アンサンブル 他('92年録音)

中学〜高校生時代を吹奏楽一筋で過ごした僕だったが、どういう訳か大学で合唱を始めることに…。
そこで初めて歌った本格的な宗教曲がこの「フォーレク」である。
当時、勉強のためにいろいろなレコードやCD(ようやく出始めた頃だった)を聴いた記憶がある。
世評の高いコルボ旧盤、クリュイタンス盤ももちろん聴いた。
指揮者とソプラノ歌手のネームヴァリューに惹かれて買ったあるCDは、録音のせいか合唱のppがほとんど聞こえず…ガッカリ。

それから数年後、音楽雑誌の新譜情報で見つけたのがこの盤である。
まず「イントロイトゥス(入祭唱)」における、合唱主体の美しい響きに感動!
音楽の運びも実に自然で、「オッフェルトリウム(奉献唱)」などはさらさらと、悲しいほどに穏やかに流れていく。
「ピエ・イエズ(慈悲深きイエスよ)」のソプラノがまた素敵だ。
透明感にあふれていながら、それでいて芯のある大人の女性の声…
こういった声のほうがボーイソプラノよりはこの曲に相応しいと、私は思う。
〜そして「イン・パラディスム(楽園にて)」が消え入るように終わる。
あとに残るのは…静かな感動。
心が浄化される思いだ。

僕にとっての「理想の歌声」のひとつである。
posted by 小澤和也 at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 愛聴盤
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