小川里美ソプラノリサイタル
「愛の歌…女の愛と生涯」を聴く。
(18日、横浜・ベーリックホール)

昭和初期に建造された美しい洋館。

邸宅の広い居間に椅子を並べた、ここがホール。
プログラム前半はフランス歌曲&アリア。
小川さんの美しい声にまず惹かれる。
言葉のクリアさと相俟ってとてもチャーミングだ。
ショーソンやアーンの作品を聴けたのが、僕にとっては大収穫。
後半はオール・シューマン・プログラムであった。
圧巻はやはり、トリの「女の愛と生涯」!
全8曲に散りばめられた、恋〜結婚〜出産〜夫の死へと至る一連の感情描写が際立っていた。
この作品はライヴで体験するとこんなにスゴイのか、と改めて認識。
泉博子さんのピアノは実に色彩豊か。
オペラアリアのみならず、歌曲の伴奏においても様々な楽器の音色を感じさせ、小川さんの歌に完璧に寄り添っていた。
「女の愛と生涯」終曲の長い後奏が終わり、お二人がそっと目頭を押さえているのが見えた。
入魂の演奏であった証であろう。
そして、
僕はたぶん、それよりも先に泣いていたような気がする…
心あたたまる、佳い時間であった。

