2012年05月05日

洞窟の中から…

先日久しぶりに、メンデルスゾーン「フィンガルの洞窟」のスコアを手に取った。
すると…
 
(ん?何か挟まってるな)
 
出てきたのは、ホチキスで留められたコピーの資料。
 
 
團伊玖磨「北の海で」
週刊朝日カラー別冊 1969年
 
と、手書きの文字で書き込みがある。
(どなたかから戴いたものだと思うが…
申し訳ないことに全く記憶がない)
 
この「北の海で」、スコットランドから無人島スタッファへ渡り、実際に洞窟を訪れた團先生の紀行エッセイだ。
ひとまずスコアを傍に置いて、一気に読み終えてしまった。
さすがは読み手の心をぐっと掴む先生の文章である。
 
(コピーなので…残念ながら白黒)
 
文中に、フィンガルの名の由来について触れられていた。
少し長いが、引用させていただく。
 
フィンガルとは、アイルランドの民話に出現する、へブリディーズ群島を初期のヴァイキングも侵略から守った英雄 Fionn McCoul の名前から由来したと言われている。
この人物は実在の人物とも言われ、実在説では、3世紀に活躍し、西暦283年にボイン川の近くの戦いで死んだ巨人的英雄の事であると言う。
この英雄の名は、スコットランド語では Fionn na Ghal ー勇気の大将ーと呼ばれ、それが転じてフィンガルとなった。
 
読みながら…
無限のイメージが膨らんでゆく。
 
ほんの少し、この美しい音楽が僕の近くにやってきたような気がした。
posted by 小澤和也 at 00:00| Comment(0) | 日記
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