今年はヴァーグナーとヴェルディの生誕200年にあたる記念の年だ。
そんな時流(?)を反映してか、年明け早々からこの二大巨匠の作品を仕事で取り上げる機会に恵まれている。
〜椿姫、タンホイザー、ヴァルキューレ、マイスタージンガー etc. 〜
特にヴァーグナーはこれまで、(序曲・前奏曲を除けば)ほとんど手掛けるチャンスが無かったので、とても貴重な体験となる。
だが…
僕にとっておそらく、今年最も深く付き合うことになるであろうオペラは「アイーダ」だ。
久しぶりにヴェルディの伝記を繙く。
小畑恒夫氏著の「ヴェルディ」。
その生涯と作品についてコンパクトに、しかも濃密にまとめられた良書であると思う。
「アイーダ」は1871年初演、ヴェルディのオペラ26作目にあたる。
オペラ史におけるこの大傑作の位置付け、またヴェルディの「オペラ観」の変遷などに思いを馳せつつ読み進む。
この作曲家の正しい理解に不可欠なキーワードの数々が、新鮮なフレーズとなって目に飛び込んでくる…
これらを踏まえ、改めてスコアそのものに向き合うことにより、また新しい「何か」が見えて来るだろう。
こうして素晴らしい音楽に日々向き合ってゆけることに…感謝。