![]() 第5回「小金井音楽談話室」にてヴィルタス・クヮルテットを聴く。 (7日@小金井市民交流センター 小ホール) この「談話室」は、いわき芸術文化交流館アリオスの音楽プロデューサー、足立優司さんが企画・ナビゲーターを務められ、彼の素敵なトークとともに身近に音楽を楽しもうというもの。 どのくらい身近かというと… この至近距離! ![]() (開演前に客席から撮ったもの) ヴィルタスQを聴くのは昨年3月に続き2度目。 今回はハイドンの作品20-3、ベートーヴェン「大フーガ」、そしてシューベルト「死と乙女」という、僕にとって涙が出るほど魅力的なプログラムだった。 最初のハイドンでは "Sturm und Drang" の精神とト短調の響きが持つ宿命的な響きのイメージが、またベートーヴェンではその晩年の透徹した心境とロマン的な和声&リズム感との絶妙な同居が、それぞれ余すところなく表現されていたと思う。 そしてメインのシューベルト。 彼らの演奏には、今まで僕がこの作品に対して抱いていなかった「巨大さ」を感じさせるものであった。 中庸〜やや遅めのテンポ、リピートはすべて実行され、さらに要所要所にしっかりと楔を打ち込んでゆくような。 そして(足立さんもプログラムノートで触れておられるように)最晩年の「大ハ長調交響曲」への繋がりを強く意識させられる、そんな演奏であった。 優しく語りかけるような足立さんのお話、リーズナブルなチケット価格、それでいて選曲や演奏内容には妙な迎合や妥協は一切なし… ほんとうに素晴らしい企画だと思う。 この日はもう一つ嬉しい出来事が。 音大受験の際にお世話になった、作曲家の梅本由紀さんとホールで久々の再会…17年ぶり あのとき、先生にピアノとソルフェージュを半年間、徹底的に叩き込んでいただいたお蔭で僕は奇跡的に合格できたのだと、今でも思っている。 |
2013年03月13日
ヴィルタス・クヮルテットを聴く
posted by 小澤和也 at 11:43| Comment(0)
| 日記
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