2019年09月15日

Belgian Beer Weekend 2019

 
今年も行ってきました、
ベルギービールウィークエンド2019
@六本木ヒルズアリーナへ。
 
 
開場前のアリーナ。
 
 
4:00pm、
まだ客足もまばら。
 
 
定番のフリッツ&ソーセージとともに。
昼呑みの背徳感がたまらない。
 
この日頂いたのは
シメイホワイト、マレッツトリプル、セゾン1858、ルシファー、
そして締めにもう一杯シメイホワイト (*^o^*)
 
 
ベルギービール、万歳!
ごちそうさまでした。
 
 
 
 
 
 
posted by 小澤和也 at 23:49| Comment(1) | 日記

2019年09月04日

専修大学フィル夏合宿 in 河口湖

 
専フィルとの2年ぶりの夏合宿へ。
(9/3-4、河口湖)
 
今回も早めに新宿のバスターミナルへ向かい、ブルーボトルコーヒーにて “気合注入の儀”。
 
 
確かなスキルを持つ方がコーヒーをドリップする姿はいつ見てもほんとうに絵になるなあと思う。
 
 
この日はブレンドコーヒーをオーダー。
Three Africas”、想像以上にダイナミックな味わいだった。
舌の上に強烈な酸味、喉の奥にほのかな苦み、そして鼻腔いっぱいに広がる豊かな香り。
 
 
 
最後列の通路側は荷物も置きやすく、脇を人が通る気遣いも不要と知る...実に快適。
 
 
定刻に河口湖駅到着。
今回のお宿は初めてお世話になるところ。
照明が少し暗かったが、ほどよい残響のゆったりとしたスタジオだった。
 
休憩中の一コマ。
 
 
曲目は
ヴェルディ:「ナブッコ」序曲
ビゼー:「アルルの女」第2組曲
カリンニコフ: 交響曲第1番ト短調
 
どれも素晴らしい作品、じっくりと取り組むに値する名曲である。
これから専修フィルの皆さんとの豊かな時間が始まる。
とても楽しみだ。
 
 
食後。
居室でのリラックスタイム。
今回のお供はブラジル/オーロ・ヴェルデ。
 
 
皆さん、お疲れさまでした。
またキャンパスで会いましょう!
posted by 小澤和也 at 23:54| Comment(0) | 日記

2019年08月28日

ケルテス生誕90年

 
きょう8月28日は
イシュトヴァン・ケルテスの誕生日。
1929年生まれ (ドホナーニ、ハイティンクらと同年) であるから、今年で生誕90年ということに。
 
 
最近入手したCDをじっくりと聴くことにする。
 
 
ドヴォルザーク/チェロ協奏曲ロ短調
ピエール・フルニエ独奏
スイス祝祭管弦楽団
(1967. 8.16. ルツェルン音楽祭ライヴ)
 
 
ケルテスはこの曲をセッション録音していないのでこれが初音源となる。
ドヴォルザークは言うまでもなく彼にとって得意のレパートリー。
第1楽章冒頭、独奏チェロが入ってくるまでの3分間余り、ケルテスの棒のもとでの管弦楽が実に雄弁だ。
ケルテスは特に何か変わったことをしているわけではないのだが、よく聴くと細かなアゴーギクを駆使しており、しかも楽節ごとのテンポの移行が実にスムーズなのである。
 
フルニエの弾くドヴォルザーク、僕はこれまでクーベリック(1954年)、およびセル(1962年)と共演したセッション録音を聴いているが、このライヴ盤では当然ながら一層闊達で熱のこもった演奏を繰り広げている。
そして、それに見事に寄り添っているケルテスの棒の巧みさ!
 
ケルテスはほんとうに “合わせ物”が上手い!!
 
 
CDケース内に収められている2ショット。
共演時のものとすればフルニエ61歳、ケルテスはもうすぐ38歳、ということになる。
 
 
「プラハ」「ジュピター」、ベートーヴェンの奇数番交響曲、シューマンの交響曲 etc.
ケルテスで聴いてみたい曲はまだまだたくさんある。
英BBC、あるいはイスラエルあたりに録音テープが眠っていないものかしら...(´-`*)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
posted by 小澤和也 at 22:58| Comment(0) | 日記

2019年08月20日

ご来場御礼

 
 
 
東京農工大学グリークラブ 第39回演奏会、
おかげさまで無事終演しました。
(8月11日、小金井宮地楽器ホール)
 
 
 
第1ステージ:
男声合唱組曲『秋の瞳』(八木重吉/松下耕)
 
第1曲「貫ぬく 光」冒頭の和音が決まった瞬間に僕はこのステージの成功を確信した。
学指揮K君、GJ!
 
 
第2ステージ:
女声合唱組曲『ねこに こばん』(まど・みちお/大田桜子)
 
少人数ながらホールの美しい残響を味方につけ、清々しい歌声を聞かせてくれた。
学指揮Sさん、そしてピアノの後藤佐和子さん、ありがとう。
 
 
第3ステージ:
女声合唱のための『湖国うた紀行』(松下耕)
 
実にチャレンジングな選曲であった。
特に「甲良の子守歌」と「船おろし歌」は作品全体を俯瞰するのが難しく、曲の “かたち” を掴むのに皆苦労していた。
それでもコツコツと積み重ねつづけ、変化が見え始めたのは演奏会一週間前...ここからの進化は凄かった!
本番での彼らの自信に溢れた歌声は僕への最高のプレゼントのように思えたのである。
 
 
第4ステージ:
さくらももこの詩による無伴奏男声合唱曲集『ぜんぶ ここに』(さくらももこ/相澤直人)
 
曲想、そして詩の味わい、いずれもが今年の農工グリーメンのキャラクターにぴたりとはまった...まさに選曲の勝利!
稽古を重ねるごとにメンバーがこの歌を好きになってゆくさまが手に取るように感じられた。
本番中、(ああ、おわりたくないな) と思いながら終曲「自分のほんとう」を振った...こんな感覚は農工グリーの演奏会では久しぶりのことである。
 
 
 
 
恒例(?)、
演奏会のしおりに記された「当日の持ち物」。
今年はさらにグレードアップしていた!
(3行め)
 
 
 
指揮者楽屋のすぐそばに給湯スペースがあるのを知り、今回はセット一式を持ち込んだ。
〜開演20分前、
楽屋でもマイドリップコーヒーでリラックス〜
 
 
 
舞台監督Tさん、ヘルパーチーフYさんはじめ、この演奏会を支えてくださった皆さま、ありがとうございます。
そして、酷暑の中ご来場くださいました皆さまにも心より御礼申し上げます。
 
 
今後とも東京農工大学グリークラブをどうぞよろしくお願いいたします。
 
 
 
posted by 小澤和也 at 23:23| Comment(0) | 日記

2019年08月17日

ペーテル・ブノワの誕生日に

 
 
きょうはフランデレンの作曲家ペーテル・ブノワの誕生日。
(1834/08/17-1901/03/08)
 
世代としてはブラームス (1833-97) とほぼ同じ、ベルギー生まれということではセザール・フランク (1822-90) と同郷。
その後半生をアントウェルペンでの音楽教育に捧げたため、作曲家としてはほとんど忘れられている...母国ベルギーにおいてですら。
 
ブノワは生涯のうちに幾度となく作風を変え、最終的には啓蒙的・国民主義的なスタイルとなった。
それゆえ、純粋な芸術性や普遍性に乏しいという印象がどうしても拭えない。
しかし、そこへ至る以前、特に30歳代初め頃までに書かれた作品はもっと知られてよいと思うのだ。
特に1858-63年作曲の『宗教曲四部作』は素晴らしいツィクルスである。
 
これまで、市販されている音源は非常に少なく、僕の把握している限り第2曲「盛儀ミサ」および第4曲「レクイエム」が各1種類あるだけであった。
 
『盛儀ミサ』
ラハバリ指揮 BRTNフィル&合唱団
 
『レクイエム』
ルールストレーテ指揮 コルトレイク室内管&合唱団 (LP)
 
そこへ今年、画期的なディスクがリリースされた。
 
『宗教曲四部作・全4曲』
デ・ワールト、ブラビンス&デ・フリーント指揮 アントワープ響、オクトパス交響合唱団他
(2013-17年 コンサートライヴ)
 
Royal Flemish Philharmonic (アントワープ響の旧名称) レーベルの自主制作盤。
 
第1曲『クリスマス』および第3曲『テ・デウム』に関してはおそらく初音源だ。
これを機に、多くの人々の耳に届いてほしいと願うばかりである。
 
Gefeliciteerd met je verjaardag, Peter!
 
posted by 小澤和也 at 23:54| Comment(0) | 日記

2019年08月03日

農工グリー、公演まであと一週間

 
東京農工大学グリークラブとのプローべ、
この日は当日の会場である宮地楽器ホールにて。
豊かな響きをもった舞台空間である。
 
 
 
まずは全員集合してステージ上での発声練習。
僕の中でのこの日のプローべの目的の60%は「ホールで歌うという感覚の体得」である。
普段の練習場と明らかに異なるアコースティックにはじめはやや戸惑い気味のメンバーも次第に慣れてきた様子だった。
 
学生指揮K君、Sさんの振る2曲を僕はこの日初めて聴いた。
§『秋の瞳』 八木重吉/松下耕
§『ねこに こばん』 まど・みちお/大田桜子
いずれも上級生のみによるステージなので人数は少ない (特に女声は6名!) だが、ホールの響きを上手く捉えていてなかなかのまとまりだった。
 
続いて後半のプログラム。
『湖国うた紀行』(松下耕) は滋賀県のわらべうた・民謡を用いた素朴かつ精巧なコンポジションである。
最大で10のパートに分かれる箇所もあり、これを十数名で歌うというかなりチャレンジングな選曲。
前回の練習でもところどころ苦戦を強いられていたようだったが、これまで少しずつ少しずつ組み上げてきた “部品たち” が繋ぎ合わさる、その一歩手前まで到達した印象だ。
(ここへ来るまでが大変だったのだよ!...)
この日の収穫は大きかった。
 
そして『ぜんぶ ここに』(さくらももこ/相澤直人)。
この数週間での進歩が目覚ましく (特に1年生) 、組曲のうちのいくつかはかなりの仕上がりを見せてくれていた。
ここまで来るとさらに欲が出るというものだ...あとひと段階、ブラッシュアップをかけるぞ。
 
 
ホールのロビーに置かれていたチラシ。
こうして見るとやはり異彩を放つデザインであるなあ...
 
 
東京農工大学グリークラブ
第39回演奏会
2019年8月11日(日) 14:00開演
小金井 宮地楽器ホール 大ホール
 
みなさま、どうぞおはこびください。
posted by 小澤和也 at 22:05| Comment(0) | 日記

2019年07月30日

ああ...大人の声っていいなあ

 
津田ゼンガーフェスト 17th Concert を聴く。
(27日 @浜離宮朝日ホール)
 
8年前にはじめて拝聴して以来、ずっとこの合唱団のファンである。
理由は大きく2つ。
まず、指揮の金川先生とメンバーの皆さんとの “音楽を介しての交流” の美しさ。
耳ではもちろんのこと、視覚的にもそれを感じ取ることができるのだ。
もう一点は小介川淳子さんのピアノの素晴らしさ。
歌にぴったりと寄り添いつつ、同時に (指揮とともに) 歌をリードしてゆく...これは “伴奏” という次元をはるかに凌駕していると思う。
 
今回もおおいに楽しませていただいた。
なかでも『立ち止って』(星野富弘/なかにしあかね)、技術的には “易しい” 部類に入るものと思うが、ゼンガーフェストの皆さんは心のこもった歌声でこの作品の柔らかな魅力を客席へと届けていらした。
(この曲、あしべでも歌ってみたいな...)
聴きながらそんなことを考えていた。
 
もう一曲、B.ガルッピ (1706-85) の『詩篇110』も印象に残る。
合唱の澄んだ響きとヴェネツィアの陽光を思わせる曲想とのマッチングが心地よい。
器楽パートは弦楽四重奏+ピアノという独特の編成...これがピアノでなくオルガンであったらば、とは贅沢な物言いだろうか。
 
品格と洗練、そしてある種のゆとりを感じさせる、(ああ...大人の女性の声っていいなあ) と思えるようなコンサートだった。
ご盛会おめでとうございます。
 
 
 
 
 
posted by 小澤和也 at 13:16| Comment(4) | 日記

2019年07月23日

珈琲道は楽し

 
行きつけの珈琲豆店を訪ねる。
ケニア、マラウィ、ニカラグア、エチオピアetc.
普段にもまして品数豊富、思わず目移りしてしまう...
 
 
「気になるものがあったらおっしゃってくださいね」
マスターのご厚意に甘えて、あれこれ試飲させていただいた。
 
 
さながら理科の実験のよう。
 
爽やかな酸味のハイチ(浅めの浅煎り)、
マスター曰く、今回はほんの少し深めの中煎りにしてみたというルワンダは香りとコクが満点。
そして...トロッとした甘みが強烈なコスタリカ。
マスターが一杯ずつ丁寧に淹れてくださる。
 
 
悩んだ末に今回選んだのがこの2銘柄。
 
 
 
§ルワンダ/ニャルシザ農協・ブフ精製所によるウォッシュト精製
§コスタリカ/ウェストバレー・ジャノボニート地区にあるロマス・アル・リオ精製所によるハニー精製
(グレースとは生産者のお名前だそう)
 
これからも
珈琲道を究めるぞ〜!
 
 
 
posted by 小澤和也 at 23:46| Comment(0) | 日記

2019年07月16日

拙編 ドーデー/アルルの女 (2/2)

 
前回投稿のつづきです。
 
 
ドーデー『アルルの女』(1872)
全3幕5場からなる戯曲
 
【主な登場人物 (再掲)】
§フランセ 
(カストゥレの農家の老主人。フレデリの祖父)
§バルタザール
(フランセの農家に長く仕える羊飼いの老人)
§フレデリ
(農家の若主人。フランセの孫)
§ローズ
(フランセの息子の嫁でフレデリ&リノサンの母親)
§マルク
(ローズの兄。船乗り)
§リノサン
(フレデリの弟。白痴)
§ミティフィオ
(馬の番人。アルルの女の情夫)
§ルノーばあさん
(カストゥレの近くに住む老婆。バルタザールのかつての恋人)
§ヴィヴェット
(ルノーばあさんの孫娘、ローズは彼女の代母)
 
 
【第2幕第2場】カストゥレ農家の台所
 
[♪No.15: 間奏曲]
・第1景
マルクと水夫が早朝の狩に出かける支度をしているところへローズがやってきて、大切な話があるから行かないで頂戴、と告げる。楽しみにしていた狩をお預けにされて不満顔のマルク。
 
・第2景
そこへヴィヴェットがやってくる。6時の船で祖母の待つ村へ帰るとのこと。朝食の準備が間に合わず慌てる彼女にマルクは『そいつは俺が引き受けた』と親切に応対する。船の座席を取るためにヴィヴェットは急ぎ出てゆく。
 
・第3景
マルクの独白。『陽気で誰にでも優しいあの娘が行ってしまうなんてほんとに残念だ...ベル・アルセーヌ号(マルク所有の船)の甲板を、ああいう可愛い、小鳥みたいな娘っ子が飛びあるくの、悪かあない!』
 
・第4景
バルタザールがやってきて、長靴を履いたまま懸命に火を起こしているマルクをからかい、マルクも罵り返すが、そこではたと気づく。『そうか!お前も招ばれたんだね?...今朝、家のものの寄合いがあるらしいんだよ...』
 
・第5景
フランセとローズも加わり家族会議が始まる。ローズはフランセに、このままではフレデリが傷心の苦しみのうちに死んでしまう、アルルの女との結婚を許してやりたいと訴える。家の名誉を重んじるフランセは大反対。バルタザールも『あばずれをこの家に入れるなんて!』怒りのあまり暇乞いをするバルタザール、それを止めようとするフランセ、出たければ出て行けばいいとローズ。バルタザールは続ける。『この家には長いこと一家を導く主人がいない』
 
・第6景
フレデリが台所へ下りてくる。ローズは息子に『お前、死んじゃいけない、アルルの女がどんなひどい女でもいいから嫁にお貰い...』と告げる。フレデリはその言葉に深く感動する。『許してくれるんですね、お母さん...』しかしフランセはじめ一同の顔色を見てさらに言葉を継ぐ。『いいえ、いけません...私はあの女を貰いません...うちの名を名乗らせる女はそれにふさわしい女だけです...』
 
・第7景
折しもそこへ、ヴィヴェットが船着場から戻ってくる。フレデリは彼女を引き寄せ『お祖父さん、どうです?この子なら、うちの娘と呼んでも恥ずかしくはないと思いますが...ヴィヴェット、私の心の悩みを癒す女になってくれないか?』嬉しさのあまり言葉を失うフランセとローズ。ローズの胸にすがるヴィヴェット。バルタザールは啜り泣きながら『よく言ってくれた、神様がきっと祝福してくださるよ!』
[♪No.16: フィナーレ(フレデリとヴィヴェットの愛のモティーフ)]
 
 
[♪No.17: 間奏曲(メヌエット)]
【第3幕第1場】カストゥレの農家の前庭
 
[♪No.18: 間奏曲(カリヨン)]
・第1景
聖エロワの祭りの日。フレデリとヴィヴェットの婚礼を控え、花々で飾られた前庭。忙しく立ち回る召使達とそこへやってきたバルタザールが言葉を交わしている。『羊に囲まれて幸せに一生を終えたい...これがわしの星回りさ』とバルタザール。
 
・第2景
マルクが登場。これからルノーばあさんがここへやってくると聞き、彼女とは昔いい仲だったのだろう?とバルタザールに冗談半分で水を向けるが、バルタザールは激怒する。『その話だけは禁物だ!ちょっとでも言ってみろ、承知しないからな!』
 
・第3景
[♪No.19: メロドラマ〜ルノーばあさんのモティーフ]
フレデリとヴィヴェット、フランセ、ローズそしてルノーばあさんらが盛装して入ってくる。久々に訪れたカストゥレの農家のあちらこちらを懐かしく眺めるルノーばあさん、そしてバルタザールとの久々の再会。長い抱擁...二人は思い出を語り合う。
[♪No.19: メロドラマ〜バルタザールとルノーばあさんの愛のモティーフ]
 
・第4景
ヴィヴェットはフレデリが今でもアルルの女のことを忘れていないのではと密かに気にかけていた。それが例の手紙のせいだと知ったフレデリは彼女に空っぽの上衣のポケットを見せる。『手紙はバルタザールが今朝返しに行ったよ』『嬉しい!』フレデリはヴィヴェットを抱きしめる。
[♪No.20: メロドラマ(フレデリとヴィヴェットの愛のモティーフ)]
 
・第5景
そのときミティフィオがバルタザールのところへやってくる。彼は今夜アルルの女をさらって逃避行に出るつもりだとバルタザールに告げる。そのやり取りを物陰から目にしたフレデリは逆上、槌を手にミティフィオに襲いかかる。フレデリに飛びつくバルタザール。『放せ、まずあいつだ。それからアルルの女だ』ローズが二人の間に割って入る...そこへ松明の灯り、聖エロワ!聖エロワ!と叫びながら庭へと入ってくるファランドールの一隊...歌と太鼓、そして踊り。
[♪No.21: ファランドール]
 
 
【第3幕第2場】養蚕室
 
[♪No22: 間奏曲]
・第1景
中庭では婚約の祝宴が続いている。
[♪No.23: 合唱(三人の王の行列、ファランドール)]
中に納屋や養蚕室、子供部屋のある高い塔の建物の一室にひとり佇むローズ。彼女だけはフレデリの異常に気づいていた。『今夜も寝ないで見張らなくちゃ...』
 
・第2景
そこへフレデリが現れる。ローズは息子の本心を聞き出そうとするが、フレデリは話をはぐらかしてしまう。『何でもないんだよ...俺はただ忘れようとしてるんだ』彼は寝室へと戻ってゆく。
 
・第3景
ローズの独白。『かわいそうに...あの恐ろしい恋が、まだあの子を離さないのだ...女は行ってしまった。それであの子は死のうとしているのだ...』『子供ってものはなんて恩知らずなんだろう!...ああ!母親って惨めなもの...何もかもくれてやって、何も返しては貰わないのだ...』
[♪No.24: 合唱(三人の王の行列)]
 
・第4景
そのときリノサンが寝室から出てきて、今夜は何もなさそうだよとローズに伝える。
[♪No.25: メロドラマ(白痴のモティーフ)]
部屋でのフレデリの様子などを語るリノサン。彼はもうイノサンではなかった。すっかり智慧づいた彼の顔を驚きのあまりじっと見つめるローズ。『お母さん、あたいの名はジャネだよ...この家にはもうイノサンはいないよ』
 
・第5景
ふたたびローズひとり。『この家にはもうイノサンはいない、って?もしそのために不幸が起こったら...いや、神様は子供を一人返してくださって、別の子供を取り上げるなんてことはなさらない...』ローズは寝室へ入ってゆく。
[♪No.26: メロドラマ(ローズのモティーフ、フレデリの苦悩のモティーフ)]
 
・第6景
午前3時。『夜が明ける...山羊は一晩じゅう闘った。そして暁け方に...』半狂乱のフレデリが現れる。『あの男に抱かれている女の姿が見える...ああ!いまいましい幻!』そう呟くと納屋へ向かう階段を上がって行く。『フレデリ!どこへ行くの?』『あれが聞こえない?あいつがあの女をさらってゆく...待ってくれ!』『開けておくれ、フレデリ!...お前と一緒に死なせておくれ!』懸命に戸を叩くも開かない。ローズは狂ったように階下へ走り窓を開け、恐ろしい叫び声をあげて倒れる。
 
・第7景
リノサンがローズのそばに跪く。『お母さん!お母さん!』駆けつけて庭を見たバルタザール『ああ!...』やってきたマルクに『あれをごらん!恋で死ぬ男もいる!...』
[♪No.27: フィナーレ(フレデリの苦悩のモティーフ)]
 
ー 幕 ー
 
 
 
 
 
 
 
posted by 小澤和也 at 08:14| Comment(0) | 日記

2019年07月14日

拙編 ドーデー/アルルの女 (1/2)

 
 
ドーデーの戯曲「アルルの女」を櫻田佐の訳で読む。
(岩波文庫刊)
“農家の青年が都会の女に寄せる熾烈な恋慕、子を思う母の痛ましい愛、可憐な乙女の恋心、老人達の慎ましやかな情熱”(訳者序文より引用)を描いた佳作。
これにビゼーが “流麗な音楽を付して一層の光彩を加えた”(同前)のである。
 
以下、僕自身のための備忘メモを兼ねて各景ごとに要約を試み、ビゼーによる付随音楽 (全27曲) が物語にどのように寄り添っているかをまとめてみようと思う。
ビゼーの音楽が挿入されている箇所に
[♪No.7: パストラール(間奏曲と合唱)]
のように曲番号とタイトルを記す。
 
 
※櫻田訳の文中、主人公フレデリの弟の名前は「ばか」となっている...これではあんまりなので、ここではビゼーのスコアに記されている “L’INNOCENT”(リノサン) という呼称を使うことにした。
(“innocent” とはフランス語で「無垢な人、幼児、世間知らず、うすのろ」のことである)
 
 
 
アルフォンス・ドーデー (Alphonse Daudet)
『アルルの女』L’Arlésienne (1872)
 
 
【主な登場人物】
§フランセ 
(カストゥレの農家の老主人。フレデリの祖父)
§バルタザール
(フランセの農家に長く仕える羊飼いの老人)
§フレデリ
(農家の若主人。フランセの孫)
§ローズ
(フランセの息子の嫁でフレデリ&リノサンの母親)
§マルク
(ローズの兄。船乗り)
§リノサン
(フレデリの弟。白痴)
§ミティフィオ
(馬の番人。アルルの女の情夫)
§ルノーばあさん
(カストゥレの近くに住む老婆。バルタザールのかつての恋人)
§ヴィヴェット
(ルノーばあさんの孫娘、ローズは彼女の代母)
 
 
【第1幕】カストゥレの農家
 
[♪No.1: 序曲]
・第1景
豪農の老主人フランセとそこに仕える羊飼いバルタザールが、フレデリの嫁取りについて話をしている。
[♪No.2: メロドラマ(白痴のモティーフ)]
フレデリは3ヶ月前にアルルの街で見初めたある女性にすっかり心奪われているのだ。
 
・第2景
[♪No.3: メロドラマ(白痴のモティーフ)]
リノサンがバルタザールにおとぎ話の続きをねだる。彼は「スガンさんの山羊」の物語を話して聞かせる。『勇ましい山羊は一晩中闘った...そして夜が明け、とうとう山羊は体を横たえ、狼は山羊を食べてしまった』
リノサン『すぐ食べられてしまう方がよかったのに...』
 
・第3景
ヴィヴェットが農場の手伝いのために隣村からやってきた。彼女はフレデリに密かに想いを寄せている。バルタザールは、家族の中にイノサンがいることはその家にとっての守護(おまもり)になる、その子が智慧づいたら家族の星回りが変わるかもしれない、とヴィヴェットに話す。
[♪No.4: メロドラマ(白痴のモティーフ)]
 
・第4景
そこへやってきたローズがヴィヴェットに、フレデリの結婚話が進行中であること、そしてアルルの女の素性を知る彼の伯父マルクをフレデリが馬車で迎えに出かけていることなどを話す...ヴィヴェットは激しく動揺する。
 
・第5景
フレデリが「良い報せ」を持って街から戻ってくる。はしゃぐフレデリ、そして落胆するヴィヴェット。バルタザール『一方が幸福になると片方が不幸になる...これがうき世だ』
 
・第6景
アルルの女とその家族に会ってきたというマルクはフレデリの結婚相手を褒めちぎる。『俺を信用してくれ...父親も母親も娘も...純金だよ、あの家の香甘酒(ラタフィア)のように』
 
・第7景
マルクの猟銃、獲物袋、長靴などを背負って彼の部下である水夫が入ってくる。フランセ、ローズらは祝杯のための麝香葡萄酒(ミュスカ)の準備を始める。
 
・第8景
かわいそうなヴィヴェットの心情を案じつつひとり佇むバルタザール。同時に彼女の祖母で自分がかつて愛したルノーのことを思う。
[♪No.5: 合唱とメロドラマ(ミティフィオのモティーフ)]
そこへ一人の男がやってくる。『旦那はいるかね?』しかし男はフランセとだけ話をしたいと言って中へ入ろうとしない。
 
・第9景
その男ミティフィオはフランセに、フレデリが嫁に取ろうとしている女は二年前からの自分の情婦であること、女からの恋文もここに持っていることを話す。
[♪No.6: メロドラマとフィナーレの合唱〜メロドラマ(ミティフィオのモティーフ)]
驚き戸惑うフランセは孫にこれを見せて女を諦めさせるからと手紙を預かり、ミティフィオは出て行く。
 
・第10景
バルタザール『女は布地のようなものだ。蝋燭の光で選んじゃ駄目だ』
フランセ『ああ、なんて言おうか...』
 
・第11景
喜びの絶頂にいるフレデリにフランセは手紙を見せる。『いけない...コップをお棄て。その酒はお前には毒だ』手紙を読むフレデリ。『ああ!...これは...』彼はは苦しそうに叫ぶと倒れるようにがっくりと座り込む。
[♪No.6: メロドラマとフィナーレの合唱〜フィナーレの合唱]
 
 
【第2幕第1場】カマルグのヴァカレス湖の畔
 
[♪No.7: パストラール(間奏曲と合唱)]
・第1景
マルクが蘆の茂みに隠れて狩の獲物を狙っている。そこへローズとヴィヴェットがフレデリを捜しにやってくる。マルクは彼女らが声を上げたせいで嘴太鶴(フラミンゴ)を逃してしまったと悔しがる。
 
・第2景
フレデリはまだ見つからない。彼の行方を心配する女二人。ローズはヴィヴェットに、失意のフレデリを助けてほしい、お前からあの子へ想いを伝えてほしいと頼む。
 
・第3景
[♪No.8: メロドラマ(白痴のモティーフ)]
リノサンはバルタザールにばかり懐き母親の言うことを聞かない。ローズ『この子は私達よりお前の方が好きなんだね』。バルタザールはローズに、リノサンにもっと愛情を注いでやらなくてはいけない、この子はこの家の守護神(まもりがみ)なのだからと強くたしなめる。
[♪No.9: メロドラマ(白痴のモティーフ)]
ローズはリノサンを抱きしめると、ひとり家へ帰ってゆく。
 
・第4景
リノサンが羊小屋の奥に隠れていたフレデリを見つける。
[♪No.10: メロドラマ(フレデリの苦悩のモティーフ)]
苦しい、いっそ死んでしまいたいと漏らすフレデリに、バルタザールは彼自身の若い頃の苦い恋の思い出を語る。『この恋をしてから何年もたったけど...今でもその話をすると涙が零れるほど、わしはその人を思っているのだ...』
牧童たちの呼び声が遠くから聞こえてくる...日暮れ。
[♪No.11: 合唱]
 
・第5景
アルルの女がミティフィオに宛てた恋文を何度も読み返しては悲嘆にくれるフレデリ。
[♪No.12: メロドラマ(フレデリの苦悩のモティーフ)]
そんな彼のそばへやって来て話しかけるリノサン『読んじゃいけないよ、泣いちまうんだもの』。代わりに面白い話を聞かせてあげる、と「サガンさんの山羊」の物語を話しだす...そのうちにリノサンは眠ってしまう。
[♪No.13: メロドラマ(子守歌)]
 
・第6景
そこへヴィヴェットがやってくる。フレデリの気持ちを自分へ向けさせようと懸命に話しかけるヴィヴェットだったが、フレデリは終始冷たい態度。『俺はお前なんか好きじゃないんだ...どこかへ行っておしまい、その方がいい...放っといてくれ』彼は走り去る。
 
・第7景
泣き崩れるヴィヴェット、驚くリノサン...ローズが駆けつける。そのとき、フレデリの出て行った方角で銃声が響く。不吉な予感に立ちすくむ二人。しかしそれはマルクが獲物に向けて放ったものであった。ローズはある決心を固める。
[♪No.14: メロドラマ]
 
 
(つづく)
posted by 小澤和也 at 12:10| Comment(0) | 日記